多摩川 | 半径3メートルから宇宙の果てまで

多摩川

自宅から歩いて数分で多摩川にぶつかる。東京に住むずっと前から、多摩川の名前を知っているのは、ジャイアンツの練習場(?)があることと、ユーミンの何かはわからないけど、歌の一節に出てきたからっていう記憶がある。なんだか特別な何かがあるような気がしていた。

調べてみると、川そのものの歴史は旧石器時代からってんだから凄い話だ。

行政的には山梨から東京を突っ切って神奈川を抜けて東京湾へ注ぎ込み、川沿いは常にマラソンコースであり、サイクリングロードであり、焼肉やバーベキュー場であり、テニスコートや野球場が隣接し、完全な「市民のいこい」の場として機能している。僕もたまに川沿いを自転車で駆け回っている。

面白いことに、行政区画ごとに川の整備状況が全く違う。ある区間はキレイに整備されており、河川敷も大きなグラウンドや公園、芝生が敷かれ、サイクリングロードも往路復路を分けたラインを引き、ちゃんと税金使っておるなと感じることができる。

が、凹凸もないサイクリングを楽しめていたのが突然砂利道に変わり、繊細なロード専用バイクだと「なによもう! パンクしちゃうじゃないの!」とオネエ言葉になるくらい様子が変わる。河川敷もただただ茫々とススキが茂り、良く言えば『自然が残ってる』系で、それはそれで夕方などはキレイなんだが、橋の下には青いシートの面積が増え、いわゆる橋下さんやら前川さんらが暮らす地域となる。別に橋下さんにも前川さんにも個人的に恨みはないが、やっぱり何かおっかない感じがする。

彼らの気持ちもハゲと同様、なった人にしかなかなか実感できないだろう。未成年から虐められたり、酷いと殺されたりするんだから、怖いのはこっちだよって話か。

多摩川には本当に自然が戻りつつあるようで、鮎が遡上するようになったと報道されていた。思えば東京湾や都心を流れる隅田川やら神田川やらの全国的に知名度のある東京の川は、今ではカワセミが小魚を取ったりする様子が見られるようにもなったというし、高度成長期に河川に垂れ流された汚染は、いくら愚鈍な日本の政治家でもさすがにマズいと思ったようで、少しずつではあってもよい方向に向かっていると言えるだろう。神田川なんかは今でも雨が降るとヘドロのニオイを周囲に広げることはあるけども、それでも都会には少しずつ自然が戻り始めている。

昔はよかったと何かにつけて言われるが、思い出してみると確かに環境は当時のほうが悪かったと納得する部分が多い。小学生のとき住んでいた場所では目の前の用水路にコレラが出たとかでニュースになり、白衣を着た人たちが検査にきたりしていた。

あの頃は空気も水もずいぶん汚かった。今よりもずっと。