忘れ物
が、ポツンと下駄箱に。
小さな小さな上履き・・・梨杏(4歳)のだ。
お母さんの由梨亜も旅立って行ったから、その子供も一緒に消えていった。
梨杏の子守りは正直大変だった。
その昔、あるお母さんから言われた言葉を覚えていなかったら、ここまで相手に
してやれなかったかもしれない。
「駄々をこねるのも、わがまま言うのも、甘えるのも、みんな子供の仕事だから」
まったくその通りだ。
一人じゃトイレにいけないから、一人じゃパソコンいじれないから、一人じゃお医
者さんごっこ出来ないから、大人が“子供の仕事”の手伝いしてやらねえと。
梨杏よ、メチャクチャ好き勝手に生きろよ。
由梨亜ママには怒られちゃうかも知れんが、俺がこっそり教えたことは確実に
梨杏の血肉になっているハズだ。
欲しいモノは暴れてでも手に入れろ!
自分をイジめるヤツはマジぶっとばせ!
キレイに生きるな、毎日興奮していこう!
そして・・・
10年後のバレンタインディに手作りのチョコを持って来い!
あとは知らない。

