制作中の門松一人で作りました
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門松製作の歴史です。

昭和54年、造園業をしている従兄に勧められ山林を約500坪買いました。木の間から田圃が見え風も通っていました。25年後の定年前には開発されるだろうと期待していたのですが全く期待外れでした。最初は時々見には行っていたのですが、大阪に10年転勤になりました。約15年後の夏友人二人を連れて行きました。車を降りるや否や藪蚊の大群に囲まれてしまったのです。木も大分成長しているし、雑草が生い茂って中に入ることが出来ない位ですし、まして田圃など全く見えません。これは駄目だと諦めました。

定年後暫く仕事をせずにいたので土地探しに行きました。義弟が土建業をしているので山林を探して貰いました。1000坪位欲しいと思っていました。彼と一緒に紹介された土地を5ヶ所程見ました。坪1万円~2万円です。しかし、行ってビックリ!千葉市の郊外ですが、この付近は千葉東金道路と房総有料道路が走っており、平地ですが有料道路のため行き止まりの道の先に山林が有ります。そして悪い事に廃棄物が捨てられているのです。夜間都内から高速道路を降りて近くに捨てに来たのでしょう。その他は養鶏場の近くで臭いし、一番道路に近い場所はお墓が近くにあるのです。勿論インフラは全く有りません。そこで、目の保養のため東金の団地に行きました。ゴルフ場を囲んだ住宅地です。実は5年以上前にも見に来たのですが、その当時坪40万円でした。全く手がでませんでした。それが何んと15万円に下がっているのです。直ぐ契約をしてしまいました。緑は多いし、インフラが完備されているのが最高です。この団地は開発当時倍率が場所によっては50倍もあったそうです。建売ですから土地の価格は一概には決められませんが50万円以上はしたでしょう。後から知り合った方たちに申し訳ないと思いました。建売を高い価格で買い定年までローンを払う人も多いようです。

家を新築中地元の新聞に「大網里山の会発足」のニュースを見ました。荒れて手の入っていない雑木林を手入れしようと言う趣旨でした。この会で山の手入れの方法を学ぼうと思い入会しました。暫くは横浜から通いました。10人位で始まりましたが、町役場(未だ市に昇格していなかった)から補助金を貰いエンジン付きの草刈り機やチェーンソー等を用意しました。南側斜面を切り開き道を作り梅、柿、八重桜、シナモン等の木を植えました。その後道の両脇に芝桜を植えました(これはその後意見が割れ問題に!)斜面の頂上から先はまるで原始林でしたが取り敢えず歩ける道を作りました。殆ど60歳以上で中には75歳以上の方もいましたし、日曜日の午前中だけ、年寄りなので作業時間が短いのであまり捗りません。しかし1年後には南側斜面は禿山のようになり小さな木が10本位植えられました。昼食は各自持ち寄って食べてから後始末をして解散です。4~5年後の12月なって誰かが門松を作ろうと言うので素人だけでトライしたのです。山の奥は竹林もありました。誰もスマホなど持っていないし、ネットで調べるアイデアもありませんでした。玄関に立ててみたら冬の強い風で簡単に倒れてしまい大失敗でした。その一回で止めてしまいました。

東金に買った雑木林の半分に隣の地主の竹が侵出して来ていました。そこでこの竹を使い再度門松を作ろうと思ったのです。太い孟宗竹なら倒れないと思ったのですが駄目でした。一番上の作品ですが最初は3本では倒れるので、前側にもう2本足して5本立ちもトライしました。次にバケツを使い砂を入れ何とか倒れない門松が作れました。後は飾り付け(デコレーション)です。雑木林には南天の木が何本も自生しています。松の枝が問題でした。その頃東金市は松くい虫にやられて殆ど枯れていたのです。大分遠くまで走り何とか集めてきました。後は稲藁です。これも仲間の伝手で手に入りました。しかし、これが難しく上手く巻けません。それが2番目の作品です。誰かのアドバイスでカインズホームのむしろはどうかと言うので試してみたら最高でしたね!そして縄の縛り方はネットで男結びを発見しました。竹の切り方は節の中央又は少し下を斜めに切ると口を開けた笑顔になると聞いたので試してみました。それが下の作品です。未だ失敗作です。

最終的にはポリのゴミ箱に砂を入れ、竹の下の部分にも砂を入れガムテープで蓋をして低部を重くし、松も庭に植え大きくなったので使いました。蓆を半分に切って巻くので土台部分を丸くでき綺麗に仕上がります。男結びも上に行く毎に数を減らし、竹の部分は黒紐を使いアクセントを付けました。梅の枝を12月半ばに切り取り部屋に入れておくと正月に何とか咲き始めます。でも花はとても小さかったですね!そして困ったことに最後の数年は南天の実が全く取れなくなったのです。(1番上の写真は南天がふんだんに採れた年)庭にも3本移植したのですが鳥に全て食べられてしまいました。この数年冬になると鳥の餌が無くなったようです。

順調に行くようになったので私の家の他に4軒分作りました。お向かいさんには私とほぼ同じ大きさでしたがその他は中くらいにしました。一人の方は毎年1万円位で購入していたそうです。それももっと小さな物を!一組6本、5組で30本、それを切りだして切り揃え、失敗することも有り結構大変な仕事になりました。車庫内で作業をしました。7~8年続けましたが、4年前75歳を最後に体力の限界を感たので諦めました。

今は春のタケノコ堀りだけです。初物の出る時、竹の落ち葉が少し盛り上がっているのを見付け、足を左右に軽く動かし少し引っかかるのを感じるのが醍醐味ですね!隣の竹やぶの方がたくさん採れます。地主さんも90歳を越え困っているようです。竹やぶの近くに住む88歳と74歳の方が手伝ってくれます。二人とも元気で早堀りで私の1.5倍は掘ります。しかし、残念なことに鍬を使い早堀りなのでザックリと斜めに切ることが多く商品にはならない様な切り方です。でも1時間足らずで30本以上採れます。洗うと鮮度が落ちると言うのでそのまま2~3本づつ配ります。毎年待っている人が大勢いるので配達が大変です。

タケノコは桜とは違い地面の温度が生育に大きく影響するようです。毎年桜と同じ時期に採れまが、今年は桜も遅かったがタケノコはもっと遅れました。でも出始めると凄い量が取れます。2週間で終わりですね。ゴールデンウイークになると伸び過ぎて味が落ちると言われています。4月上旬大多喜城の近くのタケノコを買いに行った人が「今年は出来が悪く、1本2000円以上、大きさにより3000円もした」と言ってました。信じられない値段ですね!タケノコを栽培している農家は出来不出来がハッキリ分かるのでしょうが、そうでない所は気温が上昇すると幾らでも取れる気がします。そして、近くのスーパーでは鹿児島、熊本等の九州からはるばる送られて来ています。燃料代も馬鹿にならないでしょう。千葉県の山林は手が入らなくなると直ぐ竹が蔓延ってきます。ゴルフ場も良く見るとタケノコがボコボコ生えています。地元産をもっと売ればよいのにと何時も思っています。