事故の専門家の説明と違う視点で意見を書きます。
時系列で整理して検討すると分ってきます。
17時43分02秒 JL516便はOuter Marker(木更津付近3000フィート)
出発した事をタワーに報告します。
43分26秒 DAL276便 地上コントロールからタワーに切り替え最初のコンタクト
2番目の離陸順位でC-1向かう指示を受ける。
44分56秒 タワーから着陸許可が出た。(約1500フィート/5マイル)
Japan Air 516 clear to land runway 34R wind 310/10kt
この間約5秒掛かっている
45分01秒 JL516 復唱
風の情報は復唱しないから3~4秒かかったと思われる。45分04秒~05秒まで
45分11秒 海保機722A 地上コントロールからタワーに切り替え、誘導路上にいることを最
初の報告 (initial contact) 周波数を切り替え後3秒位はモニターするので
45分08秒に切り替え終了したものと思われるので、04秒から08秒迄の空白時間
45分15秒頃 You are number 1 proceed to C-5 and hold と指示された。
ここでは正確に復唱しており乗員と搭乗していた整備士たち
計6名も聞いていたが、機長/副操縦士は滑走路に入ってhold
するように言われたと誤認又は勘違いした 整備士たちの指摘も無かった。
45分40秒 JL179 initial contact(誘導路上)
you are number 3 proceed to C-1と指示された
45分56秒 JL166 Outer Markerを出た事を報告( Initial Contact)
47分過ぎ 衝突事故発生
以上の時系列で解析すると、45分11秒に海保機がinitial contactするために
地上コントロールからタワー周波数に変える数秒(4~6秒)前にJL516の
着陸許可が出ていたので聞くことができなかった。
通常新しい周波数に変えた時は、直ぐ発信するとその間に交信している通信を邪魔
してしまうので最低2~3秒モニターして通信の無いことを確認してから通信を開始し
ます。と言う事は45分11秒に海保機が交信開始する3秒前45分08秒に周波数変更
が終わったのです。JL516の復唱は45分04~05秒に終わっているので、
その間約3~4秒間タワーとの交信の無い無音の時間があったのです。
魔の数秒間だった!!10秒早く周波数変更の指示が有れば事故は起きなかった!!
その他の問題点は色々解析され説明されています。滑走路灯、滑走路中心線灯
誘導灯等は明るく何色も有り、滑走路は黒く広く、小型機はいると分っていても
埋没して、余程注意して見ないと判別出来ません。
JL179、DAL276の2便のどちらかが、誘導路からC-1に向かっている時
海保機が滑走路に進入したのが見えなかったのか?
タワーや地上監視レーダーで分からなかったのか?故障修理点検中だったのか?
地上監視レーダー担当者がタワーの指示と海保機の動きを関連付けて見ていなかったのか?
機長、副操縦士その他の4人の同乗Crew誰かが疑問をもたなかったのか?
「chane of event」の何処かでで誰かが断ち切ると事故に至らないのですが、
慣れと油断、慢心で事故に至るのです。
残念ながら未だに死亡事故が発生しないと目が覚めないのが人間社会です。
そして色々な対策がなされます。そして暫くすると忘れられてしまいます。