先日「母との生活についても書いていきます」と記事に書きました。
おでこの世代以上の方であれば、親への対応・介護・看護等々、
共通のお悩みを抱えておられる方も大勢いらっしゃると思います。
決して楽しいばかりの記事ではありませんが、おでこは母との生活を
悲観的に考えていないので、
(現実としては、そりゃもちろん日々怒り爆発(笑)・葛藤・葛藤・葛藤ですよ(笑))
母はまだ自分でできることも多いですし、「介護」という言葉ではなく、
母に寄り添う生活の記録、という意味合いで、書き残していこうと思います。
ケンカしまくっても、やはり母は大好きな人なので(笑)
この生活、おでこにとっても毎日新しい発見があり、楽しくできることや、
声を出して笑える面白いこともたくさんあります♪
おでこ自身のボケ防止トレーニングにもなっているような(笑)
もし、お付き合いいただける方がおられましたら幸いです☆
《事前説明》
母が倒れてから16年。ずっと母のことを「タコリン」と呼んでいます。
このネーミングは、母の病気がものすごいスピードで進行していた入院中、
一時的におでこのことを誰だか解らず、「看護婦さん」と呼ばれていた頃、
かなり別人と化し、子供返りをしていました。
自分のことを子供の頃に呼ばれていた「たこちゃん」と言っていたので、
おでこがもじって「タコリン」と名付けました。なのでタコリンと表記します。
≪病気のこと≫
騒がしいおでこと違って、落ち着いた雰囲気で、真面目だったタコリン。
ある日突然言動がおかしくなり、フライパンを斜め持っているのを目撃したので、
これはマズイ、と思い、即病院に連れて行き、即入院・・・。
タコリンは、悪性の脳腫瘍(病名:中枢神経原発リンパ腫(PCNSL) ステージ4)を
患っていました。
当時50代だったタコリンは、若さもあって病気の進行が驚くほど速く、
入院後、精密検査や転移の検査、そして病理診断を待っていた手術までの
2週間ほどの間で、右半身不随になりました。
ですが、開頭手術・放射線/抗がん剤治療の全てが功を奏し、今も暮らせています。
術後、半身不随はリハビリで克服し、今では1人で乗り物に乗ってお出かけもできます。
思っている言葉が言えない・出てこない、味覚障がい、記憶力の低下、運動機能の低下、
疲れると右足を顕著に引きずる、などなど色々ありますが、口はすこぶる達者です(笑)
「このままだと余命4ヶ月」と言われたのに(笑)
タコリンは本当に強運の持ち主です!
《退院後》
退院直後、通院時やおでかけの際は、車椅子を使っていました。
立って歩けるようになってからも、常に父かおでこが付き添い、腕に捕まってもらったり、
必ず手をつなぐなどして歩いていました。
今でも坂道を登るのは、平坦な道の3倍時間がかかります。
ちなみに、1人でおでかけできるようになったのは、退院後3年が経過してからです。
そして「私、スイミングスクールに通いたい」と自分で言い出したので、
スクールの方に病歴とリスクを説明し、ありがたいことにご理解いただけたので
通っています。
水泳はリハビリにもなるので、もう10年ほど通い続けています!
アクアビクス(できているのかどうか解りませんが(笑))までやってるらしいです(笑)。
《最近のタコリン》
ここ3年ほど、右足を引きずることがかなり増えてきました。
ある日「雨の日ね、右足だけすごく濡れるの」と言われ、念のため靴の底を見たら、
右足だけものすごくすり減っていて穴が(爆)!!
歩きやすい、底の厚いドライビングシューズだったので衝撃でした。
そのくらい左右差があります。それ以来、靴底チェックは欠かせなくなりました。
外反母趾もあるので、以降はASICS Walkingでスニーカーをセミオーダーしています。
それでも、大好きなスイミングスクールには、週2~3回通っています!
タコリンは根が真面目なので、好きなことには根気と根性があるのです。
(娘には、そんな根気も根性もどこにもありません。なぜ!?(笑))
3年前からは、ご近所の手芸教室にも通いだしました。
先生がとても良い方で、タコリンのボケている抜け感をかわいいと言って下さいます。
発表展示会前の作品制作は、おでこが手伝っているのはナイショです(笑)
そして、お花が大好きなタコリンは、長年町内会の「お花ボランティア」をしています。
本来行政が管理する町内にある公園や歩道の花壇を、ボランティアメンバーで
季節ごとの植え替えや水やり当番などを担当しています。
≪通院と現在の症状≫
長年通院している大学病院の脳神経外科で、毎回認知症の検査があるのですが、
点数はいつもギリギリでクリアしています(笑) でも、ずっと同じ検査なので
長期記憶が定着しているようにも思えます。
タコリンは、脳に規定値の限界まで放射線を当てているので、
副作用として、認知症に似た様々な障害が出ることは、治療前から言われており、
家族も理解していました。
(被爆しているのと同じなので、今後再発しても、放射線治療を受けることはできません)
退院直後から様々な症状が出ていましたが、ここ数年、もちろん加齢もありますが、
顕著に表れています。
・言い間違い(本人は正しく言っているつもりです)
・お料理を作るのに恐ろしく時間がかかる=レシピや手順を忘れる/作業が丁寧すぎる
・洋服の着脱に時間がかかる
・歯みがきに時間がかかる
・様々なことへの興味が薄れている
・人の話を聞けない(すぐに自分の話にすりかえる)
・自分の言いたいこと言い続けて怒る(家族にだけですが)
・電話に出ない(電話の取り方を忘れる)
・音が鳴ってもスマホを見ない(電話もlineもほぼ見てない(笑))
そして最近、本人の申告で解ったことがあります。
lineでメッセージを送っても、見ていないことが多いのですが、
「おでこ、長いメッセージは読んでもよく解らないの。だから短く書いて!」と。
1度に2つの事柄を理解するのが難しいのです。
ですので、タコリンへのメッセージは、なるべく短い1行で書いています。
「バスに乗れたの?」 「今どこにいるの?」など。
これ、結構大事なことでした!自分から言ってくれて本当に助かりました!!
相手の立場を考えて、というのは何事においても変わりませんが、
タコリンのように、自分の意思とは関係なく、変わりゆく人に対しては、
見守りから気が付くことももちろんたくさんありますが、本人からの発信や
リクエストを根気よくしっかり聞いて、「本人ができること」を減らさないことが、
大切なのではないかな?と思っています。自尊心、本当に大切です!
ものすごい長文になってしまいました(反省)。
最後までお付き合い下さった方、ありがとうございます☆