五輪でも人気の北京ダック、ファーストフード化される?
「北京の明洞(ミョンドン)」といわれている王府井大街。そこに中華料理の誇りとされる食堂全聚徳がある。北京ダック(カオヤーツ。焼鴨)専門店だ。前門の本店に続き1959年にオープンした支店だ。
前門本店が開店したのは1864年。北京ダックの歴史は140年を超える。全聚徳王府井店は常に家族連れや外国人観光客で賑わう。
女性従業員が渡したカードには「お客さんは115、370、277番目に全聚徳の北京ダックを召し上がっています」と記されている。従業員は「93年に全聚徳がフレンチャイズ化した後、前門、王府井、和平門など北京の主要支店で売れた北京ダックの数を記録し、お客さんにお知らせしている」と話した。
中国を代表する料理に認められる北京ダックは難しい調理法で有名だ。全聚徳王府井店関係者は「適切な脂肪質を維持するために鴨を狭い空間に閉じ込め、決まった飼料だけを食わせて45日間飼った後、焼きぐしに刺して、果樹の薪で50分間じっくりと焼く」と説明した。
中国人は北京ダックの味を「干脆(さくさくとする)」と「嫩(軟らかい)」という二つの単語に表現する。北京ダックは、皮はさくさくとしているが肉質は軟らかい。食堂で会ったある米国人観光客は「北京ダックには西洋のバーベキューとは違った、深く妙な味がある」と話した。
北京ダックは「中華料理の誇り」らしく北京五輪選手村の食卓にも載せられている。全世界に北京ダックの味を知らせられる絶好のチャンスを迎えたわけだ。
北京五輪組織委員会の関係者は「五輪期間中1日におよそ600羽の北京ダックが提供されている」と伝えた。
五輪ボランティアメンバーのチャンニンさん(22、女子大生)は「東京五輪とソウル五輪を通じて寿司とキムチが世界的な食べ物になったのと同じく、北京ダックも北京五輪を通じて世界的な料理のひとつとなるだろう」と話している。
7日に再開店した全聚徳前門店は「QUANJUDE Peking Roast Duck-since 1864」という英文看板を掲げた。北京ダックのフォアグラのサンドイッチ、北京ダックのサラダ――など西洋人の味覚にあう60種類の新しいメニューを発表した。
そして従来の定食コース(2、3階)のほかに、1階にファースト・フード・コーナーも作った。持ち帰りも可能だ。
北京ダックのファースト・フード化をめぐる議論も過熱するものと見られる。全聚徳がファースト・フード・コーナーを導入することに対し「カオヤーツをKFC(ケンタッキー・フライド・チキン)に似たKFD(ケンタッキー・フライド・ダック)にするということなのか」とし、反対する意見が広がっている。
昨年末、全聚徳が電気を使う焼き方を導入するという計画を発表すると、大半の中国人は同じ理由から反対していた。
だが北京ダックのグローバル化のためにある程度のファースト・フード化は避けられないという反論も少なくない。
出典:中央日報