治療中患者の保健指導でモデル事業
糖尿病など生活習慣病で治療中の患者に対する保健指導によって薬剤費が減少するかどうかなどを調べるため、厚生労働省は9月からモデル事業を開始する。国内10か所の医療施設でそれぞれ30人程度の患者に保健指導を実施し、6か月後の薬剤費の変化などを調査する。
厚労省は8月7日、「市町村国保における特定健診・保健指導に関する検討会」(座長=伊藤雅治・全国社会保険協会連合会理事長)の第2回会合を開催し、9月からモデル事業(治療中の者に対する保健指導事業)を開始することが了承された。
厚労省によると、生活習慣病で治療中の患者に対して医師や看護師らが保健指導をして医療費が減少することを証明した研究はないという。今回のモデル事業では、薬物療法中の患者を「通常群」と「重点支援群」に分け、生活習慣の改善プログラムを実施。6か月後の月当たりの薬剤費、患者の体重、生活習慣などの変化を調べる。
このほか、この日の会合では、「特定健診・保健指導の実施」について、市町村の国民健康保険(市町村国保)が昨年4月から実施した保健指導(国保ヘルスアップ事業)の実施状況に関するアンケート結果を担当委員が報告した。
「国保ヘルスアップ事業」では、医師や保健師らが対象者と面接した上で、就寝前の食事を控えたり階段の利用を増やしたりするなど、個別の行動目標を設定し、その達成をサポートした。その結果、保健指導を実施する前後で、肥満度を評価する「BMI」や腹囲が変化する傾向が男女ともに見られた。
【特定健診・保健指導】
糖尿病など生活習慣病を減らして医療費を抑制するため、今年4月から健康保険組合や国民健康保険などの保険者に義務付けられた。医療保険に加入している40-74歳の被保険者を対象に、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目した健康診査(特定健康診査)と保健指導(特定保健指導)を実施する。
出典:キャリアブレイン