船が動き出したと同時ぐらいから自分の仕掛けを作り始める。

まずは、この前の出張帰りに買ったいわく付きの竿を出す。それに合わせて後日買ったリールを取り付けていると、池田氏が真っ先に反応した。

「お!永山さん。ステラ買うたんですか。」

ちょっと見つかるのが速!と思いながら、

「そうですねん。準衝動買いですねん。」とサラッと流して準備を進めた。


 この準衝動買いの意味は、大阪の某ルアー屋さんで、型落ちの竿が定価39,800の処、19,800円也。在庫限り!についつい誘われて買ってしまった。まー今シーズンも1本買おうか?と思っていたからその辺はなんとも無かったんですが、車に乗って、大阪の地を離れる途中に竿を買うとリールも買わないと!となってしまって、竿とリールのメーカー違うても全然かまわないのに、この竿には、やっぱり、同じメーカーの物をと思い込んでしまった上、なぜかコマーシャルモデルで無いと似合わないと言う結論に達してしまって、次に日曜にそのコマーシャルモデルをお買い上げ!となってしまった。


 へたこいた~!が未だにリフレインし続けている。


 その竿の準備を済ませて、もう一本準備に取り掛かった。

今を去ること1年前。拘って、拘りぬいて、カスタムメイドした竿とリールを引っ張り出して準備する。こいつも去年の暮れぐらいにやっと竿とリールが揃ったセットだ。冷静に考えるとこいつでまだ1匹も魚を揚げてないことに気付く。釣りの本分より道具に拘りだすとおしまいだ。


 準備もそこそこに出来た処で丁度ポイントに到着した。

「水深40m。底が荒いですので着底したら直ぐ揚げてください。どうぞぉ!」

の船頭のアナウンスに一番に反応してルアーを落とした。

この時は、まだ、準備運動段階。筋を大事に伸ばすようにジャーキング(アクションを付けて糸を巻き取る事)を始める。


 先に居た船も未だ釣れている様子が無い。

「まー。まだ準備運動段階やから。」と独り言を呟く。

そんな感じでピンポイントで魚の居るであろう所をサーカスしていくのだ。

雨脚は多少少なくなったかな?ぐらいだが、フードを外すところまで弱くはならない。


 初めて、数時間。腕の筋も筋肉も程よく暖まって準備OK!だが、それらを酷使するような当たりは未だ1つも無い。