ヘビー・バーサタイル | 椚田のブログ 

ヘビー・バーサタイル

中島みゆきの『HALF』という、私的には十指に入る名曲がある。すれ違いに後悔、あるいは涙した記憶はどなたにもあるのではないだろうか。

釣り道具で言えば6100Hがそれに当たるかもしれない。ロードランナーを使って15年になるが、廃番の心配がないことも手伝い、幾度この名竿との出会いを見送ってきたことか。

今は手元にないが630MHで事足りたうえ、近年はますますプラグの釣りに傾倒、ヘビーアクションの竿を必要としなくなっていた。
手駒が減ってゲームの密度が濃くなったのはいいが、釣果が落ちているのは否めない。結果よりも過程が大事と言い切るには、もはや釣行日数が少な過ぎると自分に言い訳をするばかりだ。

そんな流れの中で来月、K.B.Sの最終戦を迎えようとしている。あろうことか私は全勝を狙える位置にいるのだが、それを謙虚さという美徳の下に小さく表現するのはやめよう。なぜならこのトーナメントの出場者、会場、大会形式すべてにステータスを感じているからである。

ゆえに、決して斜に構えることなく試合に向き合おうと思う。制約は多いが、出来る準備は怠らないつもりだ。そのための一本。
FDの弟分であるファーレンハイトのそのまた弟分だが、実はこのシリーズが大好き。

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釣りの軸足を少し移すことになる。しかしそういった新たな刺激の繰り返しもまた、三十年を超えて私をフィールドに向かわせる原動力のひとつになってきた。

多くは思うに任せない日々の営みの中に、そのような場があることを幸せに思う。