ちひろとちとせ | 椚田のブログ 

ちひろとちとせ

うずくまるかなぶんソッと持ち上げし指に抗議の力つたわり

市立図書館に勤める友人が、担当する歌壇に少しでも投稿を集めたいとのことで、毎年一回、こんなシロウト短歌を送っている。基本のキの字も知らないので、好きな鳥や虫のことを五七五七七にはめ込むだけ。ところが、そうそうたる作品群とともに立派な本に載せて送られてくるので、その恥ずかしいことったら…

この夏はいくつか虫に縁があって、子どもの頃、図鑑を見てあこがれた脱皮したばかりのセミを見たり。
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こいつはなかなかの寝坊助で、一般的な通勤時間帯に青く透き透った羽根を乾かしていた。

あと、明治神宮から飛んできたのだろう。会社近くの歩道で、踏まれるのは時間の問題だったこいつ。
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抗議の力どころか、掴んだとたん、ミュイ~ンと声出しやがった。キモッ!
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カミキリムシの一種なのだろうが、結構さわるのに根性要った。ひとまず安全な場所に鎮座いただく。


さて。
西の旅空でも秋の虫がさかんに鳴いている。もうこの頃では、非日常感が薄らぐばかりか、国道はどこを走っても同じ風景。判で押したようようにデカい看板が立ち並び、ふっと遠くに来ていることを忘れてしまう瞬間がある。

あって当たり前の、なんやかやの負荷を、音楽に軽減してもらっているのはいつもの通り。今回ヘビーローテーションしているのは鬼束ちひろと元ちとせ(敬称略)であるが、ハマるに至った経緯が似ている。

鬼に関しては、テレビで観た「月光」にかなりのインパクトを受けてファーストアルバムを買ったのだけれど、なぜかちょこっと聴いて放置。
数年後、やはり引っかかるものがあったのか、今度はベスト盤を購入。しかしこれも一、二回聴いてそれっきり。
ところが2008年某日、車の中である曲に突然撃ち抜かれ、魂をワシ掴みにされてしまったのである。
もうどれだけ叩かれようが姿が変わろうが、彼女を味方する。

元ちとせの場合は、間隔がさらに長い。
「ワダツミの木」の衝撃は今でも忘れられないほどだったが、それだけに、この一曲で彼女のすべてを分かったような気になってしまった。
アルバムを聴いても「全部同じような歌に聞こえる」などと、的外れもはなはだしい感想すら持ったものだ。
遅まきながらこの夏、目覚めた。十年の歳月を要したが、今は再会できた喜びに浸っている。正直、彼女の歌声がない生活は考えられないほどで、ちょっとした中毒と言える。

というわけで、南国出身という以外、まるで共通点のないヴィーナスとうたしゃ(それと、もちろん歌姫)に癒されながら、ロングドライブにいそしむ日々なのである。