史上最悪のミステイク | 椚田のブログ 

史上最悪のミステイク

長門川 8/15


この夏は元ちとせに夢中で、今はメジャー2作目のアルバム「ノマド・ソウル」を聴いている。もう書き尽くされているだろうが、シャーマニズムというものを連想せずにはいられない。「千の夜と千の昼」なんて、彼方へトリップしてしまいそうだ。


さて。


夏休みに入り、妻より「釣り行くでしょ?」とのありがたいお言葉を頂戴した。このところ釣果に恵まれず、一度自身の釣りを見つめ直したいと考えていたので、ホームリバーへ向けての準備をこつこつと進める。「とにかく足を止めず、どんどん動いていく」ことを方針に当日を迎えた。先客3名に混じってボートセッティング開始。

「?」

直後に、高校球児の迷い無きフルスイングを額に受けたような衝撃が走る。ドアノブが無い・・・

TTRでの撤収風景がフラッシュバックした。

ドアノブは、エレキのシャフトをマウントに固定するためのネジだが、本来は全開にしても抜けない。私のものは、ストッパーがどうかして抜けてしまうようになっていたので、取り外しの際、水に落とさないよう細心の注意を払っていた。エレキを外し、ひとまずボートの船底にノブを置いた記憶がありありとよみがえってくる。手のひらに収まるたった一個のネジが無いために、釣りができない。

スノコに膝をついて呆然とする私のそんな状況など知る由もなく、先客たちは手付かずの水面へ向けて次々とフライトしていく。


もうあきらめるしかなかった。道具をクルマに積み直し、ボート屋さんにあらましを告げる。レンタルエレキがあるという話だったが、あいにくそれを借りるための二千円が私には無かった。(おいおい)

帰途につき、二キロも走っただろうか。これで終わっていいのか、という気持ちがむくむくと湧き上がり、とっさにクルマをUターンさせていた。

手漕ぎでやったろやないかい!


投げて巻く! -The Bassin' Basics--IMG_0020.png
一瞬でセッティング完了。簡潔そのものである。

「暑いから、近場でじっくりやったら?」と、憐みの目でご主人に送り出してもらう。


暑い(笑)

スポットにステイすると、数キャストするうちに風で岸へ吹き寄せられる。そうしたらまた竿を置き、次のスポットまで漕ぐ。ここぞという場所では、1キャストごとにボート位置をオールで修正し、距離を保つ。

たちまち全身から汗が吹き出し、ほとんど落水したのと変わりがなくなった。100m程前方にフローターが先行しているのも辛いところだ。とにかく一匹。一匹釣ったら帰って冷たいビールを飲んで寝ようと決める。


忘れ物の件を問い合わせようとTTRの漁協に電話したが、なぜかボート店の連絡先はご自身でお確かめくださいとの返答。ウェブで検索しても電話番号に行き当らないため、きっとご存知だろうと釣魂さんにメールを入れさせてもらう。


「足を止めず、どんどん動いていく」どころの話ではない。よちよちと漕いでは止まり、バズを数投。これでは話にならない。自然、テキサスをリグったピッチングロッドに手が伸びる。

カバーのわずかなシェードを撃っていくと、二度、すっぽ抜けのバイトがあった。ギコギコ、バシャバシャと騒々しいアプローチを繰り返していく。9時過ぎ、三度目のバイト、掛かった。


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31㎝。よくぞ釣れてくれた。これで帰れる・・・はずだったが、私はボートを先へ進めていた。この状況でなお、満足できなかったようだ。ガンガンに水分を補給していたが、すでに軽く頭が痛くなっていた。

近年長門は、朝一から減水し切っていることが多い。水門のパターンも成立せず、干上がったカバーは、どれほどタイトに撃っても居るのはチビッ子ばかりだ。なので、一段下がったところをブラインドで釣っていくのがひとつの方法なのだが、目に見えるものを撃っていく釣りと違い、やり切るのは難しい。


クランキンロッドに持ち替え、カバーから連続してブレイクまでを意識しながら巻いていく。こういう釣りに入ると、ますますエレキのありがたみが分かる。実は昔、けっこう手漕ぎ時代もあったのだが・・・


11時過ぎ、ゾーンを過ぎたクランクを回収しようと高速で巻き始めた途端にヒット。


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38㎝。多分カバーからついてきたのではなく、下の方にいたやつだと思う。完結した、との感があったが、再現性を確かめたくてもうしばらく続行、やがて肉体的に限界を感じ、12時過ぎに納竿とした。


思いのほか距離を釣り上ってきており、休み休み漕ぎ帰る。そこに釣魂さんからお電話が。TTRの近くにいるので、直接確かめに行きますとのお申し出をいただく。ありがたすぎて、しどろもどろになってしまった。ほどなく、「ありました!」とのご連絡が・・・!忘れ物として保管してもらっていたとのこと。恐縮しきりで送っていただく手筈をして、電話を切った。バッジ紛失の件を合わせ、会長のお手を煩わせるのはこれで二度目となる。まったく困った遠方会員である。

釣魂さん、貴重な時間を割いていただき、また、ご発送に関しても本当にありがとうございました。また、保管しておいてくださったボート屋さんにも感謝。


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問題のドアノブ。二週間ぶりの再会となった。


今回の件はトラブルとも言えない。一種の故障がきっかけではあるが、リスクを感じながらもこれを長く放置し、ついにはエレキ使用不可能という重大な事態に至った、自身が招いたミスである。雑談の中で、印屋さんの知人が同じような症状となり、ノブが抜け落ちないような処置をしているという話すら耳にしていたのだ。



「よく獲ったよ~。エレキがあったら倍釣れてたね」とボート屋さんに言ってもらったが、実は逆もありうるということは、ご主人も私もよく承知しているところだ。通いこんでいた頃も、年に何度かはボウズを食らっていたのだから(笑)



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