ロッド考
一般に、クランキングロッドにはグラスが優位と言われる。
その一方で、感度を重視してグラファイトで積極的に掛けていく、という志向も存在する。
素材以前に、クランキングに適したテーパーがある、ということも知れ渡ってきている。
シャローでカバーに絡めたクランクの釣りをやってきて、十年ほどになる。
以前にも紹介した、ピュアグラスのアウトバック560Vが、自分の中では絶対的な存在となった。
5フィート半の短かさを生かしたアキュラシー性の高さ、ウッドカバーを舐めるように引ける回避力の高さにおいて、今のところ、これをしのぐものは考えられない。
ライトクランクには相当適合していると思われる低弾性のRR600LBでさえも、560Vにくらべると、頻繁にクランクベイトがスタックするのだ。
ここ二回ほど、ウィードレイクでディープクランキングに取り組んできた。
たった二回だが、ほぼそれしかやっていないので、釣果とは別の部分で見えてくるものがある。
ここでは、ブローニングのデビッドフリッツSPという、7フィートのニーリングロッドを使っていた。Eグラスの、古いピュアグラスロッドである。
ところが、グリップが破損してやむなく別のロッドを使ったことにより、またしてもグラスのよさが浮き彫りになってきたのだ。
別のロッドとは、GルーミスのMBR843C GL3である。サブネームは「Crank Baiting」
カルカッタ200XT自体を付け替えて使ったので、使用条件は全く同一。
何が起こったかと言うと、とにかくウィードに突っ込みすぎるのである。
意外なことに、ウィードのタッチはほぼ互角。
ブローニングの場合、そこで巻くのを止めるなり、クランクが引っ掛っても、ほぐすようにしてやれば上手く回避できる。
これと同じことをMBR843Cでやっても、たいてい既にフックがウィードを拾っており、よく言う「ウィードを切る」動作をしなければいけない。その場合も、多くは茎を連れてくるので、捨てキャストとなってしまう。
水中でどんなことが起こっているのかは分からないが、事実、グラスの方がウィードを拾わない。
ソフトカバーにおいてグラスはご法度と言われるが、全く反対の経験をして、正直驚いた。
そもそもMBR843Cを導入したのは、感度による優位性を確かめたいという動機だったからだ。
もっとも、より高感度なグラファイトロッドを使えば話は違ってくるのかもしれない。
GL3ブランクのMBR843Cは極めてオーソドックスで汎用性の高い7フィートMHロッドだが、感度が高いとは言えない。
しかし、私はこれを超えるキンキンしたものを巻き物に使う気はしない。
このロッドは土壇場でしっかりバスを連れて来てくれたが、これだけ張りのあるロッドでバーブレスのトレブルフックのやりとりは正直、怖い。
今、この素晴らしい使用感のロッドに関しては、別のアイディアを暖め中である。
ブローニングの破損は致命的なものではないが、うまく修理する自信が無いため、現在新たなディープクランキングロッドを模索している。
その気になれば、アメリカンロッドスミスで同仕様のものが出ているようだが(ブローニング・サイラフレックス自体も、すっかり異なった姿ではあるが、存在している!)、違う方向性も考えたい。
5フィート半をシングルハンドで投げていた人間が、7フィート半あってもいいんじゃないかなどと考えながらダブルハンドのフルキャストをしている。
バス釣りはいろんな切り口があって、それぞれに道具を探求する楽しみもあるから、本当に奥深い。
