段ボール肉まん告発、やらせ 北京TV謝罪「虚偽報道」
7月19日8時1分配信 産経新聞
【北京=福島香織】中国の北京テレビは18日夜、同テレビ局が特ダネとして報道した「段ボール入り肉まん」報道が、アルバイトスタッフによる「やらせ」であったことを認めた。テレビを通して視聴者に「虚偽報道し、悪質な社会的影響を与えた。社会に深くおわびする」と謝罪した。
この報道は8日、北京テレビ番組「透明度」で初めて放送された。水酸化ナトリウム水溶液につけた段ボールと豚肉のミンチを6対4の割合でまぜて肉まんを作り、同市朝陽区で販売している様子を販売員らのインタビューなどを交えて生々しく報道した。しかしそれらは、アルバイトスタッフが自ら段ボールなどを持ち込み、出稼ぎ労働者4人に指示してやらせ、ハンディビデオカメラで撮影、編集していたことが判明した。 この報道は、中国中央テレビなども後追い報道し、さらに日本を含めた海外メディアも相次いで報道。国際社会からの反響も大きかったため、北京市当局が捜査に乗り出していた。警察当局はアルバイトスタッフをすでに逮捕。北京テレビはこの虚偽報道を受け、「教訓をくみ取り、管理をさらに強化し、虚偽報道を断固根絶する」と、関係者を厳重処罰する方針を示した。 中国の食品安全問題は国内外で非難されているが、捏造(ねつぞう)報道の発覚により、今度は報道の信憑性も問われることになりそうだ。 【関連記事】 ・ 「中国ニセモノ禍」特集 ・ 「段ボール肉まん」作ってみました ・ 段ボール肉まん 北京市が立ち入りも見つからず ・ そこまでやる…!肉まんの原料は「段ボール」 ・ 【記者ブログ】食の安全学 番外編その4 中国の言い分、もう一度聞いてみる? |