ソウルの地下鉄、一部の駅で発がん性物質ラドン検出 | 特亜祭り

ソウルの地下鉄、一部の駅で発がん性物質ラドン検出

 ソウルの地下鉄の一部の駅で、発がん性がある放射性物質の「ラドン」が検出され、非常濃度が高いことが分かった。中でもホームや待合室など10カ所のうち1カ所では、空気中のラドン濃度が韓国の環境基準を超えていることも判明し、市民の健康問題をめぐる議論が再燃する兆しを見せている。この問題は既に10年以上前から言及されているが、当局の対応が生ぬるいため、状況はいまだに改善されていない。


 今回判明したデータは、慶煕大学大気汚染研究室の金東述(キム・ドンスル)教授(環境応用化学部)の研究グループが、ソウル市の依頼で昨年9月から11月にかけ、地下鉄8路線の駅のうち44駅を対象に行った「空気中のラドンの実態調査」で明らかになった。ラドンは花崗岩(かこうがん)などの岩盤や土壌、地下水などから空気中に放出される放射性の気体で、世界保健機関(WHO)が「喫煙と同程度の肺がんの誘発要因」と指摘するなど、危険性が高い物質とされている。


 金教授の研究グループが、地下鉄の44駅のホームや待合室でラドンの濃度を測定した結果、ホームの平均値は1.8pCi(ピークキュリー/放射能を測定する単位)、待合室の平均値は1.4pCiだった。だが、5つの駅のホームと4つの駅の待合室では、空気1リットルあたりのラドンの濃度が4pCi(室内空気質に関する勧告基準)を超えていた。また、44駅の中でラドンの濃度が最も高かったのは7号線のある地下駅だった。ホームと待合室のラドンの濃度がそれぞれ8.7pCi、7.2pCiで、環境基準値よりも2倍以上濃度が高いことが分かった。研究グループでは「第1期の地下鉄(1、2、3、4号線)よりも深い所に建設された第2期の地下鉄(5、6、7、8号線)、第3期の地下鉄のほうが地下水の量が多いため、ラドンの濃度も高くなるようだ」と分析している。


 地下鉄のラドン汚染問題は、1998年以来たびたび言及されてきた。だが、ソウル市保健環境研究院は2004年、「地下鉄8路線の239駅のうち、12駅でラドンの濃度が環境基準値を上回った」という調査結果を発表しただけで、当局による対策は事実上ないに等しかった。延世大学医学部の申東千(シン・ドンチョン)教授は「ラドンは一般的な大気汚染物質に比べ、人体への危険性は数百倍にもなるが、これまでその危険性が見過ごされてきた面がある。地下鉄の換気をこれまでよりもはるかに強化するなどの措置が求められる」と指摘している。


 米国EPA(環境保護庁)は、4pCiのラドンを吸い続ければ、肺がんの発症度は喫煙者の場合1000人中62人、非喫煙者でも1000人中7人になるとみている。