「タクシー全面禁煙望ましい」 東京地裁、国に対応促す
2005年12月20日 (火) 23:36
タクシーでの受動喫煙に悩む乗務員と利用者計26人が、「車内の喫煙を防止する措置を国が怠ったことで健康被害や精神的苦痛を受けた」として、国を相手に計1360万円の賠償を求めた訴訟の判決が20日、東京地裁であった。柴田寛之裁判長は請求自体は棄却したが、「タクシーの乗車時間や利用頻度を考えると、全面禁煙化しても支障は生じない。禁煙を望む利用者の立場に立つと、全面禁煙化が望ましい」と指摘。国に対応を促した。
原告側は「判決は踏み込んだ見解を示しており、実質勝訴だ」と評価、控訴しない方針だ。勝訴した国側は控訴できないため、タクシーの全面禁煙化を促した判決が確定する見通し。
柴田裁判長は「車内で喫煙が禁止されていないことは、まず労使の間で問題とされるべきだ」と指摘。「国がタクシー禁煙化に向けて行政指導する義務を負っていると理解するのは困難だ」と請求棄却の理由を述べた。
その一方で、判決は「事業者には、受動喫煙の危険性から乗務員を守る安全配慮義務があるのに、タクシーは他の公共交通機関に比べて禁煙化が著しく遅れている」と指摘した。副流煙による乗務員の健康への影響も「見過ごしがたい」としたうえで「事業者任せでは早急な改善は難しい。禁煙タクシーの普及に向けて国の対応が期待される」と述べた。
〈国土交通省の話〉当方の主張が認められた公正、妥当な判決と考えている。
『Axis Web Japan』