国連財政負担「常任理入りに直結せず」 アナン氏会見
2005年12月 1日 (木) 16:17
国連のアナン事務総長は11月30日午後(日本時間12月1日未明)、日本の記者団と会見した。アナン氏は安保理改革をめぐって、多くの財政負担にもかかわらず常任理事国入りできないことに不満を持つ日本の世論に理解を示す一方、「財政的な貢献が常任理事国入りに直結するわけではない」と話した。
国連は同日、アナン氏が4日から日本、中国、韓国、ベトナムの各国を歴訪する、と発表した。
国連分担金で、日本は米国に次ぐ2割近い額を負担している。アナン氏は会見で、「日本は(米国を除く)4常任理事国を合計した額よりも多くを負担している。多くの日本国民や国会議員がこの問題を取り上げていることを承知している」と話した。
その上で、日本が望む安保理常任理事国入りとの関連について否定。同時に、来年の見直しに向けて分担金についての議論が本格化することをあげ、日本の負担が「公平だと見なされるような」結論が出ることを望んでいる、とした。
安保理拡大については「まだ議論が続いている」として、来年末の自らの事務総長としての任期終了までに何らかの成果を得たいとの考えを強調した。廃案になった日本、ドイツ、ブラジル、インドのG4の安保理拡大枠組み決議案について、「新しい常任理事国は拒否権を求めず、既存の拒否権は取り上げないというG4は現実的だった」と評価した。
アナン氏は日中関係についても触れて「朝鮮半島の問題についても責任を共有しており、世界にとっても重要だ」と述べ、両国の関係改善に向けて働きかけを行う考えを示唆した。
また国連と米国との関係について「イラク戦争以来、緊張や対立を経験した。その傷はまだ癒えていない」とブッシュ政権との関係が完全には修復できていないことを認めた。
日本には9~12日滞在。天皇陛下や小泉首相、麻生外相、安倍官房長官らと会談する。