露石油ライン「太平洋ルート」、優先着工の明記見送り
2005年11月19日 (土) 14:30
21日の日露首脳会談で採択される予定のエネルギー協力に関する合意文書で、東シベリア産原油を東アジアへ運ぶ石油パイプライン計画について、日本側が強く求めていた「太平洋ルート」の優先着工を明記することが見送られる方向となった。政府筋が19日、明らかにした。
計画をめぐっては、日本海沿岸まで延ばす「太平洋ルート」と、中国・大慶に通じる「中国ルート」のどちらを先に敷設するかが焦点となっている。日本側は、ロシア側に太平洋ルートの優先着工を合意文書に盛り込むよう働きかけてきた。
しかし、ロシア側は、民間業者などに石油開発投資を促すためのロシアの法制度が十分整っていないことなどを理由に回答を留保しており、今回の首脳会談で合意できるめどが立たなくなった。日本としても、「世界的な原油高を背景に、ロシアは強気な姿勢で交渉に臨んでいる。現時点で太平洋ルートにこだわれば、日本に法外な開発資金を要求してくるおそれがある」(外務省幹部)として、見送りが妥当と判断した。
合意文書では、両ルートの着工順には触れず、「太平洋ルートは日本の利益にも配慮し、確実に開通させる」などの文言を盛り込む方向で調整している。