心筋幹細胞を確認 京大教授ら分離に成功
2005年 9月 9日 (金) 15:31
再生医療に利用へ
心臓の筋肉(心筋)のもとになる幹細胞がヒトの心臓にあることを確認し、分離することに京都大の松原弘明客員教授(循環器内科)と王英正助教授らが九日までに成功した。重症心不全などで心筋がいたんだ患者に投与し心筋の再生を目指す。十九日から大阪市で開かれる日本心臓病学会で発表する。
松原客員教授らは、患者の同意を得て、手術で取り出した心臓の一部に特定の酵素をかけて細胞をバラバラにすると、八千分の一の割合で幹細胞が入っていた。これを培養すると心筋のほか、骨格筋、内皮、脂肪細胞などに分化。ヒトの足の筋肉を調べ、骨格筋の中にもこの幹細胞があることを確認した。
拒絶反応をなくし心筋梗塞(こうそく)を起こしたマウスの心臓に移植すると、心筋や血管の細胞ができたという。
松原客員教授は「動物実験を重ね、来年の早い時期に京都大の倫理委員会に申請し、臨床試験を目指したい」と話している。
澤芳樹大阪大助教授(心臓血管外科)の話 「詳しいデータを見ないと分からないが、ヒトの心筋幹細胞が本当に見つかったのであれば科学的に大きな発見だ。治療に使えるのであればさらに画期的な成果となるため、心臓への細胞の導入方法など、再生医療の具体的な方法を今後研究する必要がある」
試聴も可。