野生チンパンジーにも「利き手」存在と 米研究
2005.08.18Web posted at: 16:32 JST- CNN/REUTERS/AP
ワシントン──米エモリー大学ヤーキス霊長類研究所(ジョージア州アトランタ)の研究グループが16日、米科学アカデミー紀要(電子版)で、野生のチンパンジーに人間と同じような「利き手」を観察したと発表した。野生のチンパンジーにも利き手があるとすれば、進化の過程で人間とチンパンジーが枝分かれする以前から、右脳と左脳に機能の違いがあったことが示唆されるという。
これまでの研究で、飼育環境下にあるチンパンジーに右利きを示すことが多いことがわかっている。しかしこれは、右利きが多い人間に育てられたからではないかとされている。
そこで、研究グループのエリザベス・ロンゾーフさんとウィリアム・ホプキンスさんは、アフリカ東部タンザニアのゴンベ国立公園で、3年間にわたって野生チンパンジー17頭を観察。その結果、細い枝でシロアリ釣りをするときは左手を、石などで木の実を割るときには右手を、それぞれ使い分ける傾向がはっきりと見られたという。
また、利き手の傾向は個体レベルではなく、個体群レベルで見られたという。この結果から、500万年以上前という、共通の祖先から人間とチンパンジーが枝分かれする以前から、右脳と左脳の違いがあったことが考えられるという。
チンパンジーに比べて人間に右利きが多いことについては、人間に右利きになるような遺伝的な変異があったか、人間の脳組織に特異的なものではないかとしている。
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