北京、上海、瀋陽の反日デモ 国内不満のはけ口に? 拡大を懸念、警察官黙殺 | 特亜祭り

北京、上海、瀋陽の反日デモ 国内不満のはけ口に? 拡大を懸念、警察官黙殺

 中国で吹き荒れる反日デモで暴徒化した群衆を間近に取材してきた。北京(九日)、上海(十六日)、そして瀋陽(十七日)の各現場から見えてきたのは、国内の社会不安に対処する一方で日本の台頭を抑えつけようとする中国当局の戦略だ。五月一日に南京、愛国反日運動の「五四運動」の記念日には上海、温州、重慶などで再びデモの実施が呼びかけられており、一度堰(せき)を切ってしまった反日のうねりは当面、収まりそうにない。(北京 野口東秀)

 ≪自信と不満の北京≫


 「日本製品ボイコット」のシュプレヒコールの中、石が風を切って飛んで行く。九日、北京の日本大使館前では、ありとあらゆる物が建物に投げつけられるたびに、「ウオー」と地鳴りのような歓声が上がった。


 だが、日本製品ボイコットを叫ぶにしては、ポケットや手に日本製デジカメやビデオがのぞく。


 デモ行進中の中国人民大学生は「大国になった自信はある。でも、買いたい家電や車は日本製。技術水準の差は縮まらないし生活水準も違う。劣等感? ないといえばウソになる。日本が中国をいじめるのも中国がまだ弱いからだ。強くならなければだめだ」と語った。


 就職難、安月給など国内の現状への不満もはけ口を求めているようだ。


 ≪「愛国無罪」の上海≫


 「燃やしてしまえ」-。カラオケ店のドアや窓ガラスを壊して店内に乱入した暴徒に、横の若い女性がこう叫んだ。暴徒たちは日本関係のスナックやバーに向かっていく。破壊された店は数十店。「法治国家」を掲げるのに中国の警官は逮捕しようとしない。


 無法地帯と化した日本総領事館周辺で、若者たちと十数人いた警官が口論を始めた。「壊すのはやめろ。歴史問題と何の関係があるんだ」と諭す警官に、暴徒側から「愛国無罪!」(愛国行動は正当化される)の掛け声が一斉に上がり、警官側は黙らされてしまった。


 この言葉は一九三〇年代、抗日闘争で逮捕された中国人活動家などを擁護するときに使われた。


 市当局がデモ規制強化を打ち出しながら制止しなかった理由について、ある市民は「反日行動を力で押さえ込むと攻撃の矛先は党や政府に向かい反政府デモに発展する恐れがある」と説明した。


 「反日=愛国」を鎮圧すれば「弱腰」とみられてしまい、政府は求心力を弱めかねないのだ。


 ≪「学生はよい」の瀋陽≫


 「学生以外は出ろ」。瀋陽のデモ隊に警察官が怒鳴る。上海では見られなかった光景だ。瀋陽の公安当局は日本や香港の記者を徹底してマーク、身柄拘束して投石などの行為の撮影を封じた。


 一方で、学生以外の群衆の参加者を排除する動きにも出た。参加者の一部しか日本総領事館にたどり着けなかったこと、総領事館近くの複数の日本料理店に被害はなかったことなどにも、当局のそうした意図が反映されているようにみえた。


 当局は明らかに暴力行為に眉をひそめる国際社会を気にし始めている。「鎮圧しないが暴力行為は防ぐ」「学生のデモは認める」といった対処法に、それは表れている。 2005年04月19日(火)


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