音楽を「味わう」? スイス人音楽家の不思議な能力
2005.03.04Web posted at: 17:20 JST‐REUTERS
ロンドン(ロイター) 音楽を聞くと、舌に甘さや苦さなどの味を感じる――スイス人の女性音楽家、E.S.さん(27)には、そんな不思議な能力がある。チューリヒ大学の心理学者らがこのほど、実験によってこれを確かめ、英科学誌ネイチャーに報告した。
E.S.さんの本名は公表されていない。高さの違う2つの音を聞くと、その組み合わせによって異なった色が見え、味を感じるという。それぞれの組み合わせには「塩辛い」「甘酸っぱい」「クリーミー」といった具合に、常に決まった味が対応する。「味を思い浮かべるというのではなく、実際に味わっているようだ」と、研究チームは分析する。
実験ではさまざまな味の液体を用意し、いずれかをE.S.さんの舌につけた上で、和音の音程を聞き分けるテストを実施。液体の味に対応した音程を聞くと、素早く正解を言い当てられることなどが分かったという。
1つの刺激から複数の感覚が生じる現象は「共感覚」と呼ばれる。文字や数字に色がついて見える例や、音に色があると感じる例が知られているが、研究チームによれば、E.S.さんのように音と味が同時に感じられるのは「中でも極めてまれなケース」だという。
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