スイスからBENZ VITO 115CDI を持ってこられました。
JAFカルネで持って来られ、日本を二ヶ月半掛けてドライブをするそうです。
美しい日本、日本の歴史、日本の素晴らしい食を楽しのだと夢を膨らませてこられました。
しかし・・・・・
日本のお役所の冷たい事!!
スイスから来て日本を走りまわる際は、日本で車検を取らないと走れないと冷たく言われ困り果てておりました。
そこで、フォアーダー(船から降ろしたり、通関をきる業者)さんが気の毒に思い東京税関に話した所、横浜税関でカルネを扱っている人が・・・となり、当社に話が来ました。
スイスからのカルネ手続きを組んで日本を走れると思いお越しになられたのですが・・・・地獄に落ちた車です。
かなしい顔に見えるのは僕だけかな・・・
車の中は荷物が一杯です。
日本一周の予定ですからね
自転車は二台、御夫婦での六カ月の休暇で日本を回り、ロシアを回って帰るそうです。
スイスからお越しのダニエル夫妻の為にここは日本人として協力しなければ僕たちがスイスに遊びに行けないぞ。
カルネの説明からすると、
旅行等で行く国に車等を持っていく場合、入国の際に日本では輸入消費税の8%が掛ります。
ヨーロッパですと平均で20%位
アジアですと200~400%です。
これを入国の際に払わなければなりませんが、カルネですと無税で持ち込めます、但し一年以内に持ち帰らなければなりません。
これを利用してヨーロッパの人は自分の車で旅行をします。
これが普通の考えなのです。
日本の人もアジアに自分の車を持って行く人がいます。
当社のお客様はアメリカに自分のランボルギーニを持って旅行に行ってますよ。
悲しいかな、日本のお役所の冷たい事冷たい事・・・
車検を取るとなると多くの問題が有ります。
2006年BENZ VITO ディーゼルエンジンですよ。
排気ガス試験を受けるとなると試験代が40万位掛ります。
そんなことは無理です。
お客様から現地登録証を頂くと、そこには2006年10月13日登録となっています。
あと僅か九月で有れば排気ガス試験が免除できるのに・・・・
諦めないで車体番号から製作年を調べると、なんと7月31日と判明
これは大きい、車体が貨物なので2.5トンを超えていると2006年9月以前のディーゼルエンジン車両は排気ガス試験を免除できます。
これで排気ガスは抜けられたので、法定費用だけで登録が出来る事になりました。
次の問題、印鑑証明が無い
もちろん印鑑など使わない、ヨーロッパの人ですからね
在留許可を取ると印鑑登録できますが、これは3か月以上の滞在が無ければ貰えません。
そこで替わる物として、スイス大使館発行のサイン証明が有れば印鑑証明に替える事が出来ます。
ダニエルさん大使館からサイン証明を取って来てくれました。OK
次は登録地の問題です。
日本を旅行するためですので定住する所は有りません。
みなさん知ってますか、以前にも書きましたが、日本に住所が無くてもスイスの住所で登録が出来るのですよ。
横浜陸事に行って確認をすると、前例が無い・・・
ここでもひと悶着です。
現地での住所でも登録が出来る事を説明して1時間、窓口の担当者は理解できずに主席に替わって貰い説明してやっと理解してもらう事が出来ました。
もちろんお役所です。各方面に問い合わせをして何とか理解できたようです。
次の問題、車庫証明
これは当社の敷地を使って車庫証明を取りましょう、と言った物の
地元の警察、都筑警察に向かいました。
これがまた大変な事になりまして、神奈川県警に問い合わせ、警視庁に問い合わせ、そして横浜陸事に問い合わせ・・・・
問い合わせを受けた横浜陸事の窓口の人、間違った説明をするからややっこしくなりまして、ここでも登録のシステムを説明やっと納得をして頂き車庫証明の受け付けを受理して頂きました。
やれやれ
書類も揃いいざ横浜陸事に出陣です。
車検が合格!!
やっとナンバーが付きました。
これでめでたく旅のスタートが出来ました。
日本に着いてから1週間が過ぎました。
費用は
自動車税 ¥14.600-
自動車重量税 ¥24.600-
自賠責保険 ¥44.640-
検査印紙 ¥2.100-
登録印紙 ¥700-
リサイクル料金 ¥12.280-
ナンバー代 ¥1.440-
合計 ¥100.360-
これってたった2ヶ月半走るためですよ。
帰る時には今度は輸出抹消をしなければなりません。
北海道からウラジオストックに行きロシアを回るのですが・・・
輸出抹消は横浜でする事になり、ナンバーを外してこちらに送って貰い早くても5日は掛ります。
すいません、日本のお役所、政治家の馬鹿さ加減
お許しください。
もちろん、輸出抹消をするので、自動車税は還付されます。
自賠責保険、リサイクル料金も戻って来ます。
しかし、自動車重量税は戻りません・・・・・
自動車税の還付は日本国内の住所にだけだそうです。
これも問題ですね。
自動車重量税については次回報告します。
昨日、苫小牧港にもう一台の車がカルネでスイスから到着との連絡あり・・・・