caffetteria RAGTARO

caffetteria RAGTARO

カフェッテリア・らぐ太郎へ ようこそ!

 

昨年のスピーカーに引き続き、GW最中に友人宅へ遊びに行ったついでに、預けていたプリメインアンプ、伝説のサンスイのAU-D607を取り返してきました。 なんて書くと、人聞きが悪いですが、ボリュームやスイッチの接点と言う接点を薬品洗浄してもらっての復活です。

 

倉庫にずっと眠っていたので、筐体は錆びもなく、めちゃくちゃ綺麗です。 ただしヒートサイクル試験だけは20年くらいされていましたかねえ。 それでも見事に復活しました。 整備の途中にも、電解コンデンサも交換する必要が全くないくらいノイズが出ていないとの報告を受けていたので、しばらくは往年のサンスイ・サウンドを楽しめそうです。

 

まず音出しして気づくのが、先日まで使っていたマランツのAVアンプに比べて、音にエネルギーと輝きがあることです。 音の粒立ちというか、立体感があります。 バスドラムやベースの低音のエネルギー感、粘り具合が結構気持ち良いですね。 弦楽器の倍音も綺麗に出ます。 これは日本ビクターのSX-3IIIの特徴であるソフトドーム・ツイーターの底力もあるでしょう。

 

学生の頃SX-3IIIを鳴らしていて「なんか眠い音だな」と感じていたのは、いったい何だったんだろうというくらい、惚れ直す美音です。

 

 

とにかくLPでもCDでも、ずっと鳴らしていたいと思わせる魅力に溢れています。 ぼく的には小さいスイッチが多くてコチャコチャした面構えのD707やD907より良い顔だと思っています。 見た目だけじゃなくで音も良いのは、46年前に標準価格69,800円もしたアンプですが、今なら20万円クラスのアンプの中身と同等以上だと、修理してくれた友人も言うくらい、しっかりした作りだからですね。

 

レコードプレーヤーこそデンオン(いまだにデノンの呼称には馴染めず)のDP-1200からDP-55Mになってしまいましたが、中学2年生の時にワクワクしながら耳に入れいていたサウンドが、再び聴ける幸せ。 オーディオってのは出てくる音を楽しむのはもちろんですが、ある意味、回顧趣味の側面もあるんでしょうね。 思い出のレコードをかけて記憶をたどる作業が、とても心地良い時間を作り出します。

 

ハンサムなAU-D607のフロントパネルを見ていると、なんかね、もう高いコンポや新しいコンポは要らないな、って思ってしまいました。 死ぬまで大切にして鳴らし込みしたいです。 友人宅の自作JBL製ユニットを使った38cm4ウェイも鳴らせますけど、彼が使ってるデンオンのお高いアンプと聴き比べたら音的には粗いし、総合点では劣りましたけど、僕にとっては思い出という宝物が詰まったアンプです。