昨晩の日経新聞夕刊に取り上げられました。 | 小田原きよし オフィシャルブログ「日本まったなし!」Powered by Ameba

昨晩の日経新聞夕刊に取り上げられました。

皆さんおはようございます。小田原きよしです。

昨晩の日経新聞9面(生活・ひと)9面に囲み記事が載っています。
小田原きよしが2人目に取り上げられています。

ひとりでも多くの優秀な人材に政治家になって欲しい思いで取材に応じさせてもらいました。その思いは今も変わりません。

勇気を持って挑戦してもらいたいと思います。

きよし

まつりごとの世界志す


「人生1回、大きな仕事を」











 会社員からの転身で最もハードルが高い“次の生き方”は? 政治家はその筆頭だろう。「地盤、看板(知名度)、カバン(お金)」の「3バ
ン」はなく、徒手空拳。だが東日本大震災や原発事故で露呈した政治の不全を思えば、今こそ民間の頭脳が政治に求められているのではないか。「宮仕え」から
「政(まつりごと)の世界」へ。胎動はある。






衆院選で落選し、事務所の片付けをする渡辺耕士さん(千葉県市川市)







 今月10日、千葉県市川市の地下鉄南行徳駅近くのビルの一室で、渡辺耕士さん(57)が後片付けをしていた。この日で事務所を閉める。笑顔
の写真を印刷した立て看板がまだ10枚ほど残る。「次に向け、倉庫に保管しておくつもりです」。昨年末の総選挙、日本航空子会社社長の職をなげうって出馬
し、敗れた。



定年を待たず



 もともと政治に関心があった。「人生は一回きりだから大きな仕事をしたい。政治家の私利私欲が目に余り、私のような普通の感覚を持った民間
人が入るべきだと思った」。1990年代の日本新党ブームの際、家族に相談したら猛反対。父親からは「しっかりした役職に就けばやりがいも出てくる」と説
得された。



 その後の米国転勤や、仕事の忙しさで政治熱は冷めていたが、昨年、社長となって余裕ができると再び頭をもたげた。日航の経営破綻で先輩は全
員、同期や近い後輩も3分の2が辞めた。それでもみな、それなりの生活は送れている。自分も60歳の定年を待たず、挑戦すべきではないか。



 6月にみんなの党の公募に応募。突然の衆院解散などで、急きょ出馬が決まった。日航本社からは「株主総会まで待って」と説得されたが「もう決めた」と押し切った。



 実質1カ月弱の活動では浸透しきれず、落選。だが「後悔はしていない」。妻は「ここまで来てやめるの? 絶対政治家になって」と後押ししてくれる。これからの生活をどうするかの不安はあるものの、捲土(けんど)重来を期すつもりだ。



 2000年ごろから、世襲批判などを受けて各政党が採用した公募制度が、3バンのない会社員でも政治家を目指す道筋になっている。小田原潔さん(48)も公募で会社員から転じた一人だ。



 幹部自衛官の息子。沖縄返還に感銘を受け政治家を志したが、自らの保守的な考えにあう自民党では候補にさえなれない。大学卒業後、都市銀行
に就職し「道はないとあきらめていた」。だが、同党も公募を開始。さらに、転職した外資系投資銀行で郵政民営化後の株式売却をにらんだ仕事に心血を注いだ
が、政権交代で民営化が停滞した。



 「命をかけた案件が止まったので、政治家になって動かしたい」



 3年前の参院選、公募で母親の実家がある大分で初めて候補になれたものの落選。浪人中震災ボランティアに行ったり、再就職したりしたが、昨
年の衆院選東京ブロックで比例復活し、議員バッジを手にした。「政治の世界とビジネスの世界は似ている。相手とぶつからず、よりよい提案をして建設的な仕
事をすることだ」と意気込む。



政策学ぶ学校も

 政治に関心があっても、社会保障や防衛、農政など具体的な政策の知識がないために尻込みする人も多いだろう。だが、そうした人向けの“予備
校”もある。11年に設立された財団法人日本政策学校(東京都渋谷区)だ。各党が作る政治塾とは違う無党派で、授業は平日夜と週末に限定。ネット経由でも
講義が聴けるという、社会人が仕事を続けながら政策を学べる場だ。



 代表理事の金野策一さんは「日本には志のある人材がいないわけではなく、偏在している」と強調する。同校が昨年1月時点の衆院議員を調べる
と、地方議員、秘書、公務員、政党職員という政治行政出身者で6割を占めた。「優秀な人材は多くが企業にいる。そこから数パーセントでも政治の世界に行く
手助けをしたい」と金野さん。



 10カ月ほどのコースでは、安倍晋三氏ら政治家や首長の講義を中心に政策を右も左もなく勉強する。昨年7月卒業の1期生130人の平均年齢
は30代半ば、職種は会社員・経営者が最も多い。1期生の深谷光得さん(48)はIT会社社員。監査業務を通じてチェックアンドバランスが働きにくい企業
社会の矛盾を目の当たりにし、関心が政治に向かった。地方議員を目指している。「これからは生活者目線での社会の改善と政策立案をしたい」と語る。



 ただ意欲と知識があっても、お金はやはり政治家への道の大きな障害だろう。先の総選挙で渡辺さんは、予算を200万円超えた700万円をつぎ込んだ。小田原さんに至っては「参院選で数千万円の貯金が底をつき、今回は友人たちが1200万円ほど工面してくれた」という。



 「勝てば天国、負ければ地獄」では人材は集まらない。小田原さんは「落選しても生活資金を支援したり、住まいを提供したりして、セーフティーネットを整備することが、政治の世界に優秀な人材を呼び込むために不可欠だと思う」と話している。