仕分けの混乱
皆さん今晩は。小田原きよしです。
「2番じゃいけないんですか」、ですっかりおなじみになった事業仕分け。でももうあまり関心がはらわれていません。報道の扱いもかなり適当になってきました。なぜでしょう。
やり取りがその場の揚げ足取りだからではないでしょうか。
「2番」のコメントも、おそらくある官僚組織の用意したペーパーで削れと書いてあるのを直前に見て準備をしていた事が原因でしょう。
説明者が「世界一」と発言したことを捕まえて口げんかと同じ感覚で発言した様にしか見えません。
じっくり各事業を勉強した上で為政者が醸成するべきその事業への政治思想があって仰ったのではないでしょう。
他の仕分けでのやり取りにも思想や政治哲学をお金の使い方にぶつけて正々堂々と議論している様にはとても思えませんでした。
確かに私たちが知らなかった税金の使い方が一部白日のもとにさらされたという利点はありました。
しかし、そろそろ『うっぷん晴らしの仕分けショー』で繰り広げられるやり取りの次元の低さに国民もメディアも食傷気味になっているのではないでしょうか。
政権与党内で自ら作った事業を仕分けされて抵抗する副大臣が不平を言ったり、仲間割れが始まるなど、その映像を観るのはうんざりです。
私は提案したい事があります。事業仕分けは今折角140人以上もいらっしゃる1年生議員先生専任にして今まで通り公開する。これで若手のうち、官僚の言いなりにならない優秀な方が誰なのかが国民に分かります。100億円の箱モノの使い道は当選1期の先生方の市民感覚で見直して戴くのが適切でしょう。じっくり勉強して戴く機会にもなります。
で、重鎮の先生方に取り組んで戴きたいのは5兆円規模以上の予算への切り込みとその思想の確認です。
例えば子供手当の金額を26000円にした根拠は何か、この緊迫した情勢下で防衛費より多額を使う理由は何かを国民の前で議論し、理解を得ることです。
更に、もっとやるべきことは財源を税金で徴収するのか、保険料や掛け金で賄うのか、利用者の都度負担で賄うのかなどの、そもそもの組み立て設計のやり直しとその思想の確認です。
我が国を永続させるために私たちが本当に話し合わなければならない事は、35兆円の医療費、94兆円の社会保障給付、対して税収37兆円という現実を逃げずにどう解決するかです。
きよし