融解昨日の休日出勤の代わりに、月曜日の今日は公休を取った。居間で、のんびりと好きな本を読む。ページの変わり目に、栞を本に差す。虫の音が聴こえる。少しだけ開けた窓からは、秋のにほひを含んだ風が遠慮がちに入ってくる。窓から外を見れば、すすきがそっと揺れている。私はそんな午後のひと時に、我を失う。時の流れに、溶けてゆきたいと思うのである。もうこれ以上、語ることはない。