亡き義父の遺言に従って、浄土真宗のお寺に、義父の彫刻作品を納めてきました。
本堂に案内され、阿弥陀如来様とゆっくり対面していると、自然と心が穏やかになります。
納骨堂に促されて中へ入ると、そこにも柔和な顔をされた阿弥陀如来様がいました。
そのお顔をじっと眺めていますと、住職さんが言いました。
「この阿弥陀如来様は、あなたのお義父さんが彫られたのです」
義父が仏師だったのは知っていましたが、実際にお寺にある義父の仏像を見るのは、これで二度め。
住職さんといろいろ話していると、お寺に付属する幼稚園の園長さんがやってきて、義父のことを話されました。
園長さんは彫刻家でもあり、義父と深い交流があったと聞きました。
それ以外にも、ふしぎなご縁を感じる話が次々と飛び出し、今日ここに来たのは、間違いなく義父の導きなのだと思ったのです。
ふしぎな縁を感じるひととき。
僕の作った曲の中に「何かのご縁で」という歌があります。
「ふしぎな縁だね」というリフレインが主な、シンプルな曲です。
手前味噌ですが、大切にしている演奏の場では、必ず最後に歌うようにしています。
拙いステージにお付き合い下さった方に、お礼の意味をこめて。
今度の日曜日には、岡山県玉野市にあるcafe防風林で演奏させていただきます。

半年に一度、ここにお伺いしていますが、四年前に伺ったときに、たまたま最後に「何かのご縁で」を歌ったことがありました。
ライブが退けて、後片付けをしていた時、初老のご夫婦が声をかけて下さいました。
「あなたが最後に歌った曲は、これからも最後に歌うべきだね」と。
ご夫婦からいただいた言葉は、それ以来「何かのご縁で」を最後に歌うようになるきっかけになりました。
このブログを誰が読んで下さるのか、自分には分かりません。しかし読んで下さるあなた様とは、何かのご縁があるのでしょう。
拙文をここまで読んで下さって、感謝します。
これも…ふしぎな縁だね!