また今日も一日中雨だった
車で外回りをしていると、こんな日はそれだけで鬱々してくる
気分でも変えるか!と思い、カーラジオをつけたら、アンジェラ・アキの「手紙」が流れてきた
不意を突かれた
もう何年前になるだろうか
この曲がメジャーになってきた頃、学生時代からの友人が肺がんステージⅣ、つまり末期の状態であることを知った
他人を介して知ったわけではなく、彼から直接聞いたのだった
僕はその時、言葉を失った
彼は入院ではなく、自宅での暮らしを強く望んだ
そして在宅緩和ケアを受け、三カ月後に家族に看取られて逝った
友人には、15才になる娘がいた
「手紙」の歌詞には
「15の僕には」「15のあなたに」という印象的なフレーズが出てくる
彼の娘は、ブラスバンドでフルートを吹いていた
「秋になったらブラバンの演奏会があるんだが、俺はもう娘の姿を見れないだろう。それが無念だ」
友人が僕に遺した最後の言葉だ
もう、これ以上綴るのはやめよう
しかしよく降るなあ…今日の雨は