傘があっても、雨やどりしたい気分になるほどだ
さて
僕が子どもの頃には、傘は高価なものだった
だからってわけじゃないけれど、それでも多くの人は傘を、とても大事にしていたように思う
巷には傘の修理屋さんがいて、町内を一軒一軒訪ねて回っていたものだ
それがどうだ
今じゃ傘は、使い捨てのような道具になってしまったじゃないか
使い捨ての物が溢れ、物が大事にされなくなった現代
物が大事にされなくなるということは、果ては人も、大事にされなくなることに繋がりはしないか
そのうち人間も使い捨てにされだすかも知れぬ
いや、現に労働力は…
そうなりつつある
こんな世の中を、子供たちに手渡したくはない
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