キングの塔(神奈川県庁本庁舎) | ちょっとしたこと

昨日は、横浜開港資料館を出た後、その向かいにある神奈川県庁本庁舎に行ってみました。


キングの塔(神奈川県庁本庁舎)

 

資料館側から見た、日本大通り越しのキングの塔。

 

 

日本大通りの両脇には花壇があって、目を楽しませてくれる。

 

 

実は、県庁舎に入るのは私は初めて。

用事がないというか。

見学できることもつい最近まで知らなくて。

 

 

こちらにいた守衛さんに、写真を撮ってよいか伺っています。

事前に撮影OKということをネットで見ているので、よいのは知っていたけれど。

 

 

早速、玄関前のタイルをパチリ。

お花の模様なのかな。

 

 

ちょっとドキドキ。

 

 

中に入るとクラシカルな雰囲気が漂っていて。

 

 

至る所が気になってしまった。

 

 

正面の絵がのどかな風景画なので、ほっとする。

 

 

左右に通路がある。

 

 

通路に本館の模型が展示されている。

 

 

細部まで作られている。

白いキングの塔もよかったりして。

 

 

この像の趣旨がよくわからない。

キャプションを撮るのを忘れてしまい、ネットで調べたところ神奈川非核兵器県宣言記念碑とのこと。

そんなような印象はあったけれど、なんとなくこの先のドアに入らないでと訴えているような。

 

 

階段にもこだわりが。

宝相華の文様が。

 

 

エレベーターで見学できる6階まで上がってもよいとのことだけれど、階段で行くことを勧めていた記事を読んでいたので、私は階段を登ろうかと。

 

 

階段を登って正解。

装飾を見ながら、頑張って目的地に行けるからね。

 

 

各階の踊り場には、大きな絵が飾られているようで。

 

 

2階の通路。

人通りが少ないのと濃い茶色の柱で、レトロ感が増している。

 

 

次の階へ。

 

 

登るのに必死だったので、正面の絵をスルーしてしまった。

 

 

6階の展望台までは、案内があるのでその通りに進む。

以前は、3階の大会議場も見学できたような記事も読んだけれど、今はできないみたい。

それは古い記事なので、3階まで階段を登ることを勧めていたような。

 

 

こういう絵を見ることができるので、やはり歩いて6階に行く方がよかったと思う。

何気にこの絵から、視線を感じるような。

 

 

レトロ感たっぷりの廊下。

 

 

展望台に向かう階段の入り口が、アーチ状になっているし。

階段の途中に何か書いてある。

 

3033(サンマルサンサン)運動

チャレンジ!エレベーター? NoNoNo 階段階段!

 

3033(サンマルサンサン)運動って、なんぞや。

と思って検索したら、こういうことだそうで。

 

3033(サンマルサンサン)運動 ー くらしに運動・スポーツの習慣を ー

 

そういえば、そんなようなことを見聞きしたことがあるような。

私はてっきり、県庁の節電対策かと思った。

 

 

今度はこんなことが書いてある。

 

小さな一歩、健康への大きな一歩

 

なんだか政治家とかが好きそうな標語。

ちなみにこの踊り場の手前で、69歩。

1階からカウントしているのかな?

 

 

テキパキ動いてカッコイイ自分

 

「動いて」が「働いて」に見えてしまった。

県庁の職員さん、大変そうと誤解しちゃった。

 

 

仕事も体もスリム化

 

地味に腹が立つような。

体はともかく、仕事ってねぇ。

いい標語を書いていると思うと、そこもちょっとねぇ。

 

 

こ、これが展望台に行けるドアなの?

屋上のメンテをする人が使うドアみたい。

 

 

手前にこんなことが書いてあるし。

 

カラスに注意してください。

繁殖期のカラスがヒナや卵を守るために、低空で頭上をかすめる等威嚇する場合があります。

通行される方はご注意ください。

 

注意しろっていったってねぇ。

威嚇されたら、怒らないでねって保険じゃ。

 

 

でもって、恐る恐るドアを開けると。

そこには渋い景色が。

曇りだったのもあってか。

よく言えば、レトロさを感じる。

悪く言えば、ただ古い。

 

 

でも、この塔を間近で見られたのはよかった。

段々とこの渋さが素晴らしく思えてきたし。

 

 

このとき、ここにいるのは私一人だし。

すごくリッチな気分。

神奈川県の中枢の県庁の上に立ってるんだよん。

 

 

横浜三塔のクイーン(横浜税関)も見える。

 

 

この塀の重厚さが、またたまらない。

キングっぽさを感じたりして。

 

 

緑青色の屋根は、横浜開港資料館。

 

 

青空がちょっぴり見える。

この後、晴れたのだけれどね。

こういう曇り空もレトロな西洋建築には、似合っている。

 

 

曇りだけれど、わりと視界がよかったので遠くまで見渡せた。

 

 

これに乗るともっとよく見えるのかな。

 

 

こんな感じ。

 

 

確かに、ちょっと高い分、見晴らしがよくなった。

 

 

ランドマークタワーがビルの隙間から見える。

 

 

 

赤レンガ倉庫も見えた。

 

 

望遠カメラで寄って撮ってみた。

 

 

並んでいる感じで高層ビルが撮れた。

 

 

肉眼では見えにくい遠くの風景。

 

 

横浜火力発電所のツインタワーとさとうのふるさと。

その手前に大さん橋。

 

 

湾岸線越しのクレーンたち。

私、今まで「山九」を「やまきゅう」と思っていたけれど「SANKYU」と書いてあるのが読めて、ちょっと驚き。

 

 

マリンタワーがビルの隙間から見える。

ということは、ランドマークタワーとマリンタワーの間に県庁があって、みんな一直線上にあるってことよね。

 

 

 

こうして見ると、クイーンの塔は女性的かも。

 

 

キングは風格がある。

 

 

風が冷たく、強風だったのでそろそろ戻ろうかと。

出入り口のドアのそばで、キングの塔の壁を間近で見ることができた。

 

 

屋内に入ったら、こういう張り紙を見かけた。

 

鉄骨階段

この塔屋の6階から9階の鉄骨階段は、昭和3年竣工時当時のままの姿です。

(ただし、木製手摺りについては後に改修されました。)

建物の骨組みである鉄骨鉄筋コンクリート構造の鉄骨部分がこうしたもので出来ています。

 

 

鉄骨と木造の組み合わせ。

 

 

見上げると外からは見られない景色。

塔の高さも感じる。

 

 

このフロアに神奈川県庁本庁舎歴史展示室がある。

 

 

左の壁には、重要文化財 神奈川県庁舎 保存修理工事(災害復旧)について書かれたものが。

 

令和元年9月9日の台風15号、同10月12日の台風19号の影響により、相輪の銅版が剥落し飛散しました。また、塔屋小屋裏に漏水があり、内壁を濡らし、一部の内壁が剥落して木床を汚損した。

 

そんなことがあったとは。

その修理工事の様子も書かれている。

 

 

見学の際は照明のスイッチを入れて下さいとのこと。

退出の際は消灯をお願いしますと。

 

 

このスイッチね。

押すのにちょっとドキドキした。

 

 

無事点灯。

 

 

横浜の歴史的建造物のマップ。

 

 

左が新庁舎で、右が本庁舎の模型。

 

 

本庁舎の正面はこちら。

こういう模型を見るのが好き。

 

 

ここから壁やパネルにこの庁舎のことや、近隣の歴史的建造物について紹介されている。

 

 

本庁舎の設計には、コンペがあったのね。

 

神奈川県庁舎設計競技の入選作とおもな応募作

設計競技(コンペ)には約400件の応募があり、一等当選の小尾嘉郎のほか二等・三等・等外佳作までの当選者に賞金が出されました。応募作の多くは塔を備えたものでしたが、塔がない応募作もあり、デザインもバリエーションに富んで、大変興味深いものがあります。

 

賞金額はいくらだったのか、地味に気になった。

 

 

本庁舎の設計図。

 

 

 

 

装飾の指示まで細かい。

 

 

 

照明についても詳細が。

 

 

 

竣工時の主要室と現況を上下の写真で紹介。

 

 

大会議場現況 平成24(2012)年撮影

かつての県会の議場です。

天井は格子形に仕切られた格天井で、その中央部は周囲より高く立ち上げられた折上げ格天井になっています。

シャンデリアは戦後のものですが、格式高い部屋の雰囲気とよく調和しています。

 

ここは入れなかったので、写真で見ることができてよかった。

 

 

 

県庁本庁舎の内装に見られる「宝相華」

県庁本庁舎では、各種の装飾として極楽に咲く花とされる「宝相華」の文様が使われています。

ここではその一部をご紹介します。

 

この写真のように階段にも「宝相華」がありましたね。

 

 

横浜関内地区の歴史的建造物の紹介。

三塔が有名だけれど、他にもまだあるとのこと。

 

 

クイーンの塔。

 

 

ジャックの塔。

 

 

 

二代目県庁舎。

 

 

ここから、現在の県庁舎の一つ前の三代目県庁舎について紹介。

 

 

 

 

旧東宮御所(迎賓館赤坂離宮)外観現況も紹介している。

下の写真。

 

三代目県庁舎を設計した片山東熊は、宮内省内匠寮で東宮御所や帝国奈良博物館などの皇室建築を担った宮廷建築家でした。

三代目県庁舎の壮麗な造りは、片山のこうしたキャリアが遺憾なく発揮されたものと言えます。

 

 

展示室の壁の内側が見えるようになっている。

 

 

 

重要文化財の都道府県庁舎と知事が執務する他府県のレトロ庁舎の紹介。

 

 

ごっついのがある。

たのもしく見える。

 

 

消灯し、展示室を出て階段を降りようとしたら、こちらにも写真が。

 

 

 

 

 

 

 

4階でこちらを見て。

宝相華がある。

 

 

こちらは「The Sun」という絵。

メッセージ性があるような。

 

 

行きにスルーした絵。

 

 

といった感じで、思っていたよりも見応えがありました。

キングの塔には、こんな歴史があったとは。

ちなみにこういう紹介記事もあります。

 

【横浜市】知る人ぞ知る「一般開放されている神奈川県庁の屋上展望台」は眺望良しの貴重なスポット 

 

本当に「知る人ぞ知る」って感じ。

あまり観光地化するのもどうかと思うけれど、せっかくこういう公開されている所があるので、お近くの方は寄ってみてはいかがでしょう。
 
 
ではでは、こちらはこの辺でクローバー