深い森のみどり色の朝 -3ページ目

深い森のみどり色の朝

人間界の涙は、まだ夜が明ける前の森の中に朝露になって降りてくる。夜のうちに、漆黒の魔法使いが呪文を唱えてくれるからね。 ぼくは、その朝露を瓶に詰めて、シャンプーを作る。特に六月の早朝に。

昨年の12月19日に退院した母は、介護拒否が強い。

早くも、デイサービスを1か所諦め

2か所目も諦めた。

 

子育てをしながら

仕事も諦め、

片道20分。毎日朝、昼、晩と母に叱られに通っている。

叱られるとは、母はおむつ替えが嫌いなためである。

 

 

おむつ替えは、ヘルパーさん2名と

一時間倍額料金がかかる。

そして、まだ誰も、母の入浴に成功していない。

 

 

正月にゆっくりと寝て

段々と、PSWとして彼方こちらで働く内に、

介護の現場も垣間見てきた知恵が沸いてきた。

あぁ、1日一回しかオムツを替えない母の横漏れを

防ぎたければ、ベトナムのあの方がやってた

中敷パットに穴を開けて下へ尿を落とす方法をやってみるか。。。とか。

 

ペットボトルに穴を開けてこっそり

お湯を噴出しておしりシャワーをするか、とか。

 

 

しかしだ。

1つの悩みがある。母は決して病院へ行かない。

正月に夫も怒る大騒動をしても駄目だった。

 

打ちひしがれた私たちに母はケロリとこう言った。

「アンパンとジャムパンを、5つずつお願い。

ツケで、お願いね。」と。