切断防止器は、三ツ星製作所さんで作ってもらっていたものです。

横田基地の東側にありました。おばさんたちが7~8名で組み立てていました。

お局様がいましたが、優しい方で私がまだ若輩者でしたので無理なことは言われた覚えが有りません。でした。が、気分を害さないように意識はしてました。

 

 

 

 

最初の頃は、殆んど板金で出来ていましたが、途中からガラス繊維入りのプラスチック変わりました。当時ガラス繊維入りの材料は売ってなかったので何パーセント入れたらよいのか試行錯誤していました、何しろ入れ過ぎるとすぐ割れてしまい、少ないと精度が出ない・・・。

開発の方は大変だったと思います。

 

この樹脂の部分は化成工業さんでしたので、試作しているところをつぶさに観察出来ました。お陰で、どうしたら問題が起きるのか大変勉強させていただきました。材料の混合や乾燥で出来栄えがどう変わるとか?型の温度が高すぎると製品に焼けが起こるとか?スクリューの選定とか?引けとかそりなど色々です。ですから製品を見ればかなり判断できるようになりました。白化の直し仕方なども・・・・。

ガラス繊維は、温度管理が悪いと表面に浮き出てしまいます。自動車のロットのブッシュ異音がこのガラス繊維の浮きでした。

自動繰糸機の部品は、プラスチック製品にしてはロットが少ないので色々な材料の品変が頻繁に行われます。最も駄目なのが試し打ちで材料を多めにして打ってしまう事。型が広がって全周張りだらけに成ります。型を仕上げれば問題ないですがその分寿命が短くなります。

この時期、プラスチックの聡明記でエンジニアプラスチックが続々出てきた時で、それを目の当たりに観察できたのは財産に成りました。

 

では、調整基準です。

 

 

 

 

 

  

 


生糸が細くなった時繭を供給するシステムです。
加動車一個の調整でタイミング調整が終わりです。
よくこんなに簡単な機構を考えるものかと!
中島飛行機の技術者は凄いなと思いました。

組立の最後にこの調整をします。
給繭器1台で一人がモータに繋ぐプーリーを回し
もう一人が給繭器のレバーを接緒桿で押し切った位置で固定します。

 

 

以上です。

 

その他の自動繰糸機の記事一覧 ⇠クリックで飛ぶ