MRBM DF-21 / DF-21A 東風-21 CSS-5 Mod-1/2
DF-21は、日本全土を射程に開発された弾道ミサイルである。
中国長峰機電技術研究設計院(Changfeng Mechanics and Electronics Technology Academy)によって開発された2段式固体燃料中距離弾道ミサイル(MRBM)です。DF-21の開発は1960年代後半に始まり、1985-86年頃に完成したが、1991年まで公開されなかった。1979年頃よりJL-1潜水艦発射弾道ミサイル(巨浪-1)の本格開発が開始され、DF-21はJL-1の地上配備型である。DF-21ミサイルの最初の試験打ち上げは1985年5月に行われ、 1987年5月に修正された地上支援システムを使用した。ミサイルは1980年代後半に配備された。1990年代半ばに、射程と命中精度を高めた改良型の射程と命中精度を高めた改良型のDF-21A(CSS-5 Mod 2)を配備した。
尚、サウジアラビアが2014年9月、DF-21弾道ミサイルを購入した。
DF-21シリーズ
1. DF-21A: 射程1,770km, CEP(cyclic error probable)100〜300mの精度を向上させ、GPSとレーダーベースの端末誘導システムの両方を設計し直した。
2. 2.F-21B:終末誘導システムが強化された精度は10m CEPに向上。(運用しているか怪しい?)
3. DF-21C:射程約1,700キロメートル(1,100マイル)減らし、弾頭重量と命中制度の向上を図った。誘導はGPSベースに変更しCEPを30〜40mに減らし、精密打撃ミッションが可能となった。
4. DF-21D:対艦弾道ミサイルです。米国の報告書は1,450〜1,550kmの範囲を示唆しているが、中国の報告書は2,700kmの範囲を示している。DF-21Bと同様に、弾頭は操縦可能であり、CEP:10m
※固体燃料の配置等全て推測です。中国は、外観の写真は幾らでも有るが内部に関するものがない。
発射装置
DF-21とDF21A / Bミサイルは、3軸セミトレーラーTEL(Transporter Erector Launcher)に搭載されたアルミ合金シリンダー発射管に内蔵されています。TELトレーラーとトラクターには、ミサイル発射準備のために降下する油圧作動式の安定装置が装備されています。
ミサイル
DF-21とDF21A / Bは、2段階の固体燃料、単弾頭中距離弾道ミサイルシステムである。DF-21の最小範囲は500 km、最大範囲は2,150 kmです。ミサイルは、100kT、200kT、500kTの核弾頭を1本搭載しているが、従来のHE(High Explosive. 高性能爆薬)弾頭を搭載するように構成することもできる。発射時間はわずか数分であり、急速に変化する軍事的状況の中で展開されることを可能にします。
誘導システム
DF-21ミサイルは慣性誘導を使用し、ターミナルレーダー誘導(管制からの終末誘導で目標へ)システムと結合して精度を向上させます。ミサイルは、700m CEPの精度で打撃を与えることができる。
※DF-21は、潜水艦弾道ミサイルJL-1と共通なので参考に乗せました。
DF-21シリーズ性能
射 程 : 21=1,770km, 21A=2,150km,
弾 頭 : 21=500kT核弾頭1個 21A =核・HE・集束・化学・EMP
エンジン : 二段式固体燃料ロケット
誘 導 : 慣性+ターミナルレーダ誘導
CEP : 21=400m, 21A=50m
全長x直径 : 10.7 m x 1.4 m
重 量 : 14,700kg
ペイロード : 600 kg
発射期間 : 10-15分
MRBM DF-21C 中距離弾道ミサイル (CSS-5 Mod3)
SRBM DF-21D対艦弾道ミサイル (CSS-5 Mod4)
DF-21Cは、DF-21ファミリー中距離道路移動弾道ミサイルの近代化バージョンです。DF-21Cの開発は、1984年に始まり、はるかに大きな弾頭を運ぶ能力を提供することを目的としていました。DF-21とDF-21Aは単一核弾頭用です。DF-21Cは従来の弾頭と核弾頭共用として開発された。精度向上のための終末誘導を採用しています。DF-21Dは戦艦攻撃を目的に、アクティブレーダシーカとデータリンク機能を搭載し無人航空機、OTHレーダ、潜水艦、偵察衛星からデータリンクにより目標位置データを把握し海上の移動目標を攻撃する。
起動ユニット
DF-21C / Dミサイルは、シリンダー形のコンテナ/ランチャー(TEL)内に置かれ、ノーズはランチャーの外側に延びている。ミサイルコンテナ/発射機は、発進中には水平位置にあり、発進中は垂直位置にある。コンテナ/ランチャーの底には、4つの大きな水圧式のスタビライザがあり、ミサイル発射の準備のために下げられています。
ミサイル
DF-21Cは、2段階の固体燃料、単弾頭の中距離弾道ミサイルシステムです。DF-21CミサイルはDF-21A / -21Bよりもペイロードが大きいため、ミサイルの方が短くなります。このミサイルは最大2000kgまでの弾頭1本を搭載することができます。この精度は40〜50m CEPと報告されている。
DF-21D対艦弾道ミサイルの最大射程は1,550km(米国)2,700km(中国)の範囲が示されている。DF-21Bと同様に、弾頭は操縦可能であり、10m CEPの精度を有する可能性がある。
誘導システム
最終誘導ミサイルDF-21Cは2,000キロの弾頭を最大1,750kmの範囲で50メートル以下の命中精度を誇っている。
DF-21Dは、再突入体の先端部分はレドームで、アクティブ・レーダ・シーカ(探知機)を内蔵する。
その後に弾頭部分が有り、単一弾頭、または複数の子弾を搭載する。
再突入体 後部は、INS(慣性航法装置)、GPS(全地球測位システム)、軌道制御装置などを内蔵する誘導制御部分で、終末誘導用に外側に4枚の操舵翼が取り付けられている。
モビリティ
DF-21C、DF-21D共WS-2500(TEL)10x10ハイモビリティビークルに搭載されており、システムをオフロードで移動させることで生存性を高め、場所を特定するのを困難にしています。このトラックの最大積載量は28トンです。
DF-21D・DF-21Cの性能
全長:12.3m 直径:1.4m TEL車両が同じなので全長も同じと判断
発射重量:15,000+kg
ペイロード: 600kg:D 2000kg:C
弾頭:核(単弾)・HE・集束・化学・EMP
推進方式: 2段式固体燃料
射程:1,800km 以上(3000kmとも)
CEP:10m
配備数:116基:D
発射母体:TEL起立発射機輸送車
発射期間 : 10-15分
以上です。
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