最近、高城さんはコーヒーに夢中です

メルマガより抜粋です

 

ーーー(高城未来研究所「Future Report」号外2023年1月)

【2023年に高城剛がコーヒーに興味を示す理由とは?】

──最後に、高城さんが2023年に盛り上がりそうだと思うものを教えてください。

「2025年後半まで自分の予定がパンパンで、なにが流行るかあまり興味はないのですが、直近で言えば、コーヒーの本を執筆中です。
そのためタイとエチオピアに行ってきたところです」

──なぜ、今、コーヒーなのでしょう。

「7~8年前、サードウェーブコーヒーが席巻しましたよね。
なぜ、あの波が起きたかと言うと、リーマンショックが大きな要因でした。
それまでのセカンドウェーブ、たとえばスターバックスのような大企業型の大量生産品ではなく、口に入れるものは目の届く、トレーサビリティがしっかりしたものにしようという機運が高まりました
だから、飲食店などもファーム・トゥ・テーブル運動が注目され、コーヒーもそうなった。
それがサードウェーブコーヒーやスペシャリティコーヒーだったのですが、それ以降何も変化がないまま今に至ります。
そして、そろそろ次の萌芽がみえはじめました。」

──カフェ事業を展開するのですか?

「まったく、その予定はありません。
第一、ロケーション・ビジネスに興味がない。
自分の家もなく、ホテル暮らししているほどですから。
ちょうどいまの季節はコーヒーの新しい豆がとれたり、カッピング(品質を同じ条件で評価すること)の時期なので、ベトナムやタイ、エチオピアに行ってきて、現状と未来を見てきました。
この後は、パナマやグアテマラにも行く予定で、次のムーブメントを掴んでこようと思っています」

──これまでのコーヒーとの違いは?

「ご存じない人も多いでしょうが、コーヒーにはカビ毒というものがあります。
それは200度の高温で焙煎しても消えません。
このカビ毒が身体にたまると、いろんな影響が出てきます。
二の腕や脇腹に贅肉が付くのは、実はカビ毒せいなんです。
というのも、カビ毒は脂にたまる性質だからです。
これを排除しなければ、オーガニックだろうが、フェアトレードだろうが人間に害を与えますので、意味がありません。

先日、世界で初めてオーガニックなスペシャルティかつ独自のプロセッシング方法によって、完全なカビ毒無しのコーヒーを試作しました。
そこで出来たコーヒー豆を検査機関に出して満足いく結果を得られました。
カビ毒が、一切検出されなかったのです。
このアイデア自体は2年ぐらい前にあったのですが、映画を撮っていたので、最近、やっと手がけられるようになりました。
美味しいだけじゃなく、本当に健康的なコーヒーが出来ましたね。
この実験の詳細は自著に記載する予定です。
また、環境負荷に関しても、石油に次ぐ貿易量を持つコーヒーは見直されるべきです。
味が良ければ、なんでもいい時代ではないんです。

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今週は、エチオピアのイルガチェフェにいます。

近著でも書きましたように、エチオピアには「エチオピア時間」という、なかなか理解できない時間と暦があります。
先週金曜日、このメールマガジンを発行した日時は、日本時間では2022年9月9日16時20分でしたが、エチオピアでは2014年13月4日16時20分になり、本日は年が明けて2015年9月6日です。

何度教えてもらっても、サッパリわかりません!

今週日曜日が「エチオピア時間」では元日(9月1日)だったことから、そこらじゅうでハッピーニューイヤーの文字が掲げられ、一晩中大騒ぎ。
翌月曜の挨拶は、もちろんハッピーニューイヤーです。

みなさま、あけましておめでとうございます!

さて、イルガチェフェ。
エチオピア南部ゲデオに属するこの地域は、世界一との呼び声も高いコーヒーの生産地です。
トリッシュ・ロートゲブが作った高品質を重視するーケティング・ワード「サードウェーブ・コーヒー」が、リーマンショック以降米国で大ブームとなり、スターバックスに代表されるアンフェアトレーディングが蔓延る大量生産大量消費型のセカンドウェーブ・コーヒーのカウンターとして持て囃されました。

しかし、エチオピアでは誰も「サードウェーブ・コーヒー」という言葉を知らないばかりか、「シングルオリジン」などと言っても不可思議な顔をされるだけ。
なぜなら、単一農園・単一品種で分けられたコーヒーを意味する「シングルオリジン」の実態は、僕が見る限り、相当怪しいからに他なりません。

一般的にコーヒー豆は、複数の農園で採れたものが混合しています
出荷の段階で同じ場所に集められてしまうため、トレーサビリティが辿りにくく、風味の個性も生かしづらくなるので「シングルオリジン」が好まれるのですが、エチオピアを見る限り、「コーポラティブ」と呼ばれるユニオンや投資家が作った水洗式精製所にあちこちから持ち込まれるため、単一農園・単一品種とは言い難いのが正直なところです。
しかも、イルガチェフェは強いブランドネームのため、他地域からこっそり運び込まれたコーヒー豆も少なくありません。
こうのような現実を見ると、「シングルオリジン」とは単なるマーケティング・ワードで、その上、(主にエチオピアン・ムスリムの)投資家に農家は散々買い叩かれまくっていますが、なぜかフェアトレードの認証を受けているのが実態です。

しかも、この国では浅煎りでコーヒーを飲む人は皆無なことから、「日本で飲むエチオピア・コーヒー」と「エチオピアで飲むコーヒー」は、まったく別の飲み物です。
いわば、日本の素敵なカフェで飲むエチオピア・コーヒーは、「エチオピアの豆を使った(アンフェアトレードな)ニューアメリカンコーヒー」なのです。

現在、エチオピアのコーヒー産業は、胡麻を抑え同国最大の輸出品になり常に外貨を稼ぐため、コーヒー・ビジネスに携わる人たちの地位が想像以上に高い印象です。
この傾向は政治にも反映され、日本はゼネコンと近しい政治家が強い力を持っていますが、エチオピアではコーヒーに近い政治家が力を持ちます。
その代表が、デスタ・リダモです。

リダモは、イルガチェフェなどのエチオピア南部シダマを代表する地域政治家で、コーヒー産業の力を背景に、二年前にシダマを独立自治州として中央政府に承認させました。
これにより自動車ナンバーも差別的だった「SP」(サウスピープル)から「SD」に変更され、地域アイデンティティが一層強固になっています。
まさにコーヒーキング!

また、シダマから首都アディスアベバへの幹線道路は、未舗装も多かったグラベルロードでしたが、アフリカ随一と言っても過言ではないほどの綺麗な有料道路に変わり、現在、シダマの首都アワッサまでの半分ほどが開通され、全開通は来年を予定してます。
これにより、6-7時間の航路が3時間に短縮される「コーヒーロード」が開通することになります。

さらに、地域独立した際、シダマ族ではないイルガチェフェを切り捨てました。
この背景には、イルガチェフェは多くの米国人投資家と組んで、コーヒーの値段を不当に釣り上げた事情などもあり、今後、エチオピア南部のコーヒー・トレンドは、品質も含め独立したシダマのイルガレムやディラに移ることが予測されます。
すでに大金を投じた農業研究センターの建築がイルガレムではじまっており、今後10年で近代化し、いままでとは違ったエチオピアのコーヒー豆(グレード1超)が登場するでしょう。
この様相は、わずか5年でTHC量が二倍になったカリフォルニアの大麻産業と酷似しています。

コーヒー立国エチオピア南部の地域国家シダマ。

値が上がらずに楽しめるのは、いまのうちだけでしょうからお早めに。

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ーーー(高城未来研究所「Future Report」Vol.503/Part2)

40代男性です
コーヒーを飲むのが好きで、よくコンビニのコーヒーを飲みます。
あれは、体に害があるんでしょうか?

【 A 】
個人的な経験からお話し申し上げれば、「カビ毒コーヒー」をやめて、「カビなしコーヒー」を飲むようになって、明らかに調子がよくなりました。
コンビニのコーヒーは、最たる「カビ毒コーヒー」ですが、実際は個々の解毒能力によるところだと思います、「体に害がある」かどうかは。
僕は肝臓の解毒機能フェーズ1とフェーズ2共に問題がありますので、絶対に飲みません。
そこで、一旦コンビニのコーヒーをお辞めになって、「カビなしコーヒー」に変えてみることをオススメします。
半年ほど前にリリースされた150mlの小型サーモスは、4-5時間だったら保温しますので、あわせてお使いになることもお考えください(https://amzn.to/3rkW0v2)。
冷める前に、一気にコーヒーを飲み干すようなこともなくなりますよ(これ、大事です!)。

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▼日本のサプリ市場はバブル化している

Future Report研究員:現在、日本のサプリ市場は1兆5千億円とも言われています。
日本の現状について、どう思いますか。

本間(龍):日本のサプリ市場でもっとも多く売れているのが、液体のもの。
ドラッグストアでもコンビニでも駅の売店でも、いろいろな種類の栄養ドリンクが売られていますよね。
サプリ大国と呼ばれるアメリカにはそういう文化がありませんから、これは日本独自の傾向だろうと思います。

Future Report研究員:あの栄養ドリンクは、本当に効くんでしょうか?

本間(龍):無水カフェインが入っているものが多く、カフェインには副腎を過剰に刺激する働きがあります。
栄養ドリンクを飲むと、カフェインが一時的に疲労している副腎を叩いて、ストレスホルモンであるコルチゾールを分泌させますから、飲んだあとには、元気になったような感じがするかもしれません。
でも、それだけ。
結局、根本的な疲労回復には繋がりません。

Future Report研究員:ということは、栄養ドリンクも副腎疲労対策っていうこと?

本間(龍):多くの場合、そうでしょうね。
あとは、コンビニのコーヒーもそう。
コーヒーにもカフェインが含まれていますから、副腎を刺激してコルチゾールの分泌を活発にします。
これだけコンビニでコーヒーが売れるようになったのは、副腎疲労に悩む人が増えている証拠だろうと思いますよ。

Future Report研究員:結局、コーヒーが副腎をさらに疲弊させるということですね。

本間(良):もちろん、人によってコーヒーの感受性は異なりますから、一概に言うことはできません。
でも、スターバックスなどのコーヒーショップが世界の街角を占領しているのと、副腎疲労の患者数が増えていることとリンクしているのは、間違いないのではと思います。
それだけタフに仕事をして、ストレスを溜めている人が多いということですよね。

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創刊時より毎週楽しみに読ませてもらっている40代大阪在住女性です。
コーヒーが大好きなので、高城さんおススメのBulletproof の豆を購入しようと思うのですが、先日読者の方のご質問の中で、高城さんの会社のスタッフの方がすごく美味しいコーヒーを淹れてくださったというお話がありました。
使っていらっしゃるおススメの道具(特にコーヒーミル)や美味しいコーヒーの淹れ方のコツなど、もし教えていただけたら幸いです。

【 A 】
早速、件のスタッフに詳細を聞きました。
「コーヒーミルはカリタのNEXT G2(https://kalita.shop/item/1614)を使っています。
フォルムのかっこよさ、お手入れのしやすさ、粒の大きさが均一で自動調整できる点が気に入っていまして、以前使っていたamazonの¥1,000ほどの電動ミルと、味の違いが出るのか今も研究中です。
どちらにしても香りを楽しめるので、豆はやっぱり挽きたてがいいなぁと実感しています。
淹れ方に関しては、注ぐお湯の温度・量や、豆の粗さ・量などの調整を豆を一つに絞り飲み比べたことで、どうすると味の違いが出るのか分かるようになりました(まだ、なんとなくですが)。
今は一緒にお店に出向き、感想を言い合えるコーヒー仲間がスタッフにできたので、より研究心が加速しています。
専門的なことは知るほどに深さを感じて、大したことは言えませんが、元々は「このコーヒー、すごく美味しいですよ!」と、言っていただいたのがただただ嬉しくて。
今でももっと美味しく淹れれるようになりたい!という思いの原動力になっています」とのことです。
ぜひ、どなたかに素敵な一杯を振る舞いましょう。

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来週東京、再来週大阪に行く予定があります。
東京または大阪で一番美味しいと感じるコーヒーを教えてください
一番のお気に入りは、近所の珈琲店(深煎り専門店)です。
豆を挽くと甘い香りが漂います。
特注の生豆は真空パックで空輸し、生豆はエアコンで温湿度を一定に保ち、焙煎してから2~3日間で売りきり、店主自身もQグレーダーの資格を保持するなど雰囲気もさることながら、コーヒーの味にこだわった珈琲店です。
ご回答よろしくお願いします。

【 A 】
意外かもしれませんが、スターバックスの「クローバー」を、お試しになってみるのがいいでしょう。
「クローバー」は、全国でも限られた店舗でしか扱ってないメニューで、コーヒーバイヤーが世界から集めてきた貴重な豆を、70ミクロンのフィルターで淹れていますので、ペーパーと違ってコーヒー豆の味わいがダイレクトに出てきます。
気候や時間、さらに店主の気分やこだわり(別名:人によっては余計な御世話)で味が左右されないように、専用「クローバー」マシンは、インターネットを通じて、シアトルにあるAIによって抽出時間などが完全にコントロールされているのです。
それにより、真空抽出されたコーヒーが、その土地やその日の気温、そして豆の種類に合わせた時間で蒸らされ、素晴らしい一杯を提供します。
バリスタもAIの時代。
偏見を持たず、ぜひ一度、味と風味をお楽しみください。
なにより「クローバー」は、コーヒーが好きなのか、それとも、その背景を含む物語が好きなのか、本当の自分を教えてくれるでしょう。
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出身地が地熱発電を利用してオーガニックビールを製造されてるきっかけでクラフトビールにハマってます。
元々ビール呑む方ではなかったのですが、色々調べる内にむしろ多過ぎるぐらい地ビールブランドが立ち上がってるようにも感じます
アルコールは摂取しない高城さんですが、世界、そして日本のクラフトビールに事情についてお伺いできれと思います。

【 A 】
リーマンショック以降、大量生産に異を唱えた米国人から目が届く食品ブームがはじまります。
サードウェーブ・コーヒー、ビーン・トゥ・バー・チョコレート、ファーム・トゥ・テーブル・レストラン、そしてクラフト・ビール
発信源は、ポートランドやブルックリン、そしてサンフランシスコで、この流れが2015年前後に日本へやってきました。
僕も自著で幾度となく取材し、ビーン・トゥ・バー・チョコレートに関しては映画も作りまして、関わる人たちが取り組む本質は、現代の歪んだ社会システムを是正するためだと感じました。
一方、日本では「米国発のトレンド」として受け止めている人たちが大半で、一種の自己表現として携わっているように見受けられます。
それゆえ、人によっては国から補助金を受け取ったり、役所指導の地域ブランディングの一環に組み込まれてしまって、「多過ぎるぐらい地ビールブランドが立ち上がってる」のです。
ここに、「世界、そして日本のクラフトビールに事情」の違いがあります。
いまこそ現代社会、特に人の一生を左右する口に入れるものに対する真摯ある取り組みを行わねばなりません。
お求めの本当の答えは、ここにあるでしょう。
もし、単なるビール好きやアル中ではないのでしたら。

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Bulletproof Coffeeを購入しましたが、高城さんはバターを入れて飲まれていますでしょうか。
紙のフィルターではなく、もし、特殊な方法で飲まれていましたらご教示いただけると幸いです。

【 A 】
僕はバターコーヒーを飲まないんですよ。
というのも、コーヒーはコーヒーで味わいを楽しみたいからでして、代わりにあご出汁を使ったスープにグラスフェッドバターとC8オイルを入れて飲んでいます。
また、渡航が多いことからカビなしコーヒーと一緒に金属製のフィルターを持ち歩いています。
油分の違いが味に出ますね。

 

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現在はコーヒーの取材でエチオピアなどに行かれているようで、毎回高城さんの行動力・好奇心・取材力には驚かされております。
よく高城さんは、「場所ではなく人に会いに行く」ということを言われているかと思いますが、興味がある人に会いに行く際には、どのようにアポをとっているのでしょうか。
直接電話やメールなどで相手方に依頼するのでしょうか?
それとも誰かのツテなどを利用するのでしょうか?
私もコーヒーの他、お茶にも興味がありますので、世界中をというのは難しいかもしれませんが、日本国内であれば行動することはできるかなと思っております。

【 A 】
「コーヒーの取材でエチオピア」に行ったのは数ヶ月前の話しで、その後、ベトナム、タイ、グアテマラと農園をまわり、先週は淹れ方を学びに昨年度の世界バリスタチャンピオンにお目にかかりにメルボルンにへ行き、今週は世界数カ国でバリスタチャンピオンになった方に、オークランドでお話しをお伺いしました。
この後、南米各地を回る予定ですが、基本的にアポは「直接電話やメールなどで相手方に依頼」しています。
また、飛び込みのことも少なくありません。
現在、取材中のコーヒー本に関して早くも発売のお問い合わせを頂戴しておりますが、もう1シーズン収穫期を取材したいので、2025年第一四半期を発売予定にしています、たぶんですけど。