WaTの3人目ですか。






ってくらい、クリクリの大きな瞳、

肌理の細かい白い頬には、
ほんのり紅みがさしていて、

うすいくちびるが、遠慮がちに動いて、




こんにちは、




と言った後、



細い、華奢な脚を折って、
椅子に腰掛けた、彼。











うしろのほうで、看護師さん同士が、
バシッ!!!
と殴り合ってる音(っつーか気配)が聞こえました。



私の背中越しに、少年に注がれる視線がむちゃくちゃ痛い。
そういえば彼女の携帯の待画はジャニーズだったなあ。











うさこ
「えーと、今日はどうしましたかー」



私が、WaTの3人目の少年、もとい、患者さんにそう話しかけたのと、

後ろのドアが開いたのとは、ほぼ同時でした。











これまた可愛い女の子が、そこには立っていました。



上目遣いで私を見て、
頬を染め、恥ずかしそうに微笑みながら、



彼女
「あ・・・あの、一緒に居ても、・・いいですか・・?」








私がトシゴロの男の子だったら、鼻血1メートルくらいぶっ飛ばして、
あたりを血潮で染めながら、
診察デスクにバックアタックをキメて後頭部から倒れこんでたと思います。









だってもう文句なしに可愛いんスよ。



ストレートのつやつやヘア、

ぴんくのフンワリしたタンクトップ、

ジーンズのミニスカから覗く膝小僧は、うすい紅色。
黒目がちな瞳で見つめられ、くらくらしちゃうよホップステップジャーーーーんプ(何言ってんだ)。







アンタ達はS Cawaiiのモデルカップルですかってくらい、
美男美女の組み合わせに、
ほんのり動揺しながら、
そのあとはまあ、ふつうに、診察してました。



なんだか二人の顔を見ていると、
キャラメルの「ウマーウマウマ」がBGMとして流れまくってました。


なぜにダンスチューンかは自分でもわかりませんが、
とにかく、ウマ~ウマウマ♪
と、うるさいくらい頭の中で(ひとりで)BGM流して、
紅顔の美少年と話をしていました。







少年、とってもすなおで、
私の言うことを、
大きな瞳をぱちくりさせながら一生懸命に聞き、




「はい」
「はい」
「はい」




と、逐一全部、うなずいてくれるのです。まぁステキ。







そうしているあいだに、ウマウマソングは3分弱の演奏を2週くらいして、
キャラメルダンシン!
で終了し、
私の診察も終わり。








うさこ
「じゃあ、このお薬を出しておくので、
朝昼晩毎食後に1錠ずつ飲んでくださいね」



少年

「はい」




最後もさわやかな笑みとともにうなずき、
彼は立ち上がりました。
ドアから出ようとして、


「あっ」



と振り返り、















少年
「先生に父が、よろしくって・・・。言ってました。母も。」









「・・・チチ?」











チチって悟空のヨメハンじゃないよな。うん。




カルテの苗字をもう一度確認して、
ハタと思い当たりました。













うさこ
「ぬハハ!!!」



思わず変な声を出してしまって、
その瞬間、彼の父と母の顔を思い出し、
そういや彼はお母さんにソックリだ!
と思い当たりました。







チチ。


いつも診てる、あの・・・ヤクザのおじちゃんです。



そうっすか。ゴクドウの御子息様ですか。こんな綺麗な顔して(泣)