（きのうまでのお話）
どうしてもやせられない、小太りのでんちゃん。
・・・小太り？
まあ、小太りで。そのへんあえてスルーで。
私は、でんちゃんがやせられない理由は、単なる「食べすぎ」であると指摘しました。
なにしろ彼女はものすごおおおおく甘党で、日本甘党連盟自由民主政権の元帥の重責もりっぱに果たせるくらいの格のある筋金入りの甘党のお嬢様で、ごはんのあとにケーキまるまるいっこ、ぱくりと食べてしまうということだから。
ところが、そのでんちゃん、自分がやせられない原因はほかにもある！と反論してきました。
でんちゃんは、きっぱりと私に言いました。
「私がやせられない理由は～～～、きっと、おとうとのせいだ・・・」
いったい弟のなんの陰謀があるのかと尋ねてみると、
どうやら、でんちゃんの弟くんは、ある一流有名ホテルのコックさんをしているとのことでした。
うさこ
「○○ホテルって、すごいじゃん！ めっちゃすごいじゃん！！ それって弟君めちゃ料理の腕いいんじゃないの！！ 毎日おいしいもの作ってくれるんだ！」
でんちゃん
「・・・まさに・・・そのとおりでね。
あいつ、練習のためとか称して、家で料理やたら作りまくってる・・・
んで、家族がそれを食べるんだけれども・・・
また、あいつの作る量は半端じゃないんだ。
おかげで、私、やせられない・・・」
なんでも、その弟くん自身が、ちいさいころから食べることが大好きで、料理のうでもかなりのものだそうで。
カツラむきとかもできちゃうんだって。
カツラむきだよ、カツラむき！
カツラっていったらもうアタマにかぶるものしか思い浮かばない貧困な発想力の私とはダンゼン違います。
弟くんは、ふだんホテルで料理しているのと同じ感覚で料理を作るものだから、エライ大量に作ってくれるらしい。
でんちゃん
「なんて迷惑なハナシだろう・・・
たしかに、・・・たしかに、おいしいんだけどね！
でも、メニューが最悪やねん」
うさこ
「最悪って？」
でんちゃん
「いやもうとにかく、アブラギッシュなものが好きでさ、本人。
家で作ってくれる料理もぜんぶギトギト系なの・・・
豚脂いっぱい練りこんだ中華まんとか、
バター使いまくってるオムライスとかね、
それがまた、・・・隠し味に生クリームなんか使ったりしちゃってるの～～、
もう、絶望的・・・
これがまた、旨いんだ・・・」
でんちゃんの表情は、どんどん暗くなっていきます。
でんちゃん
「こないだもねー、イタリアン作ってくれたんだけどさーー、
すげー本格的なの。
アンティパストから始まって、またそれがオリーブオイルいっぱい使ってあるんだけど、まーそれがまた、すごい量でさー。
で、そのあと当然のように、プリモが来て、セコンドが来て、それも肉だの魚だのもう山ほど使ってるわけよ。」
プリモとかセコンドとかいうのは、
第一の皿と第二の皿のことで、
ふたつとも、メインディッシュです。
でんちゃん
「そのあとはちゃんとドルチェなんだけどーーー、
これがもうほんとにねー、
イタリアのどっかの山のミルクから作っためちゃめちゃ濃い生クリームをふんだんに使ったメレンゲだったりするの～～、
でっかいメレンゲにね、その生クリームを挟んだドルチェ・・・
そして、砂糖どばどば入れたエスプレッソ。
もう、どんだけおそろしいカロリーになるんだろうねー」
・・・・聞いてるだけで、満腹になってきた。アブラやらサトウやらサトウやらアブラなど。
雪山で遭難しても大丈夫なくらいのカロリー摂取量じゃないだろうか。
でんちゃんは、私がデブなのは弟のせいだ！ と10回くらい繰り返していました。
残すと弟が激怒するうえに、
おいしいから気持ち悪くなるくらいぱくぱく食べてしまうそうです。
でんちゃん
「だからねー、わたしが太る理由は、おとうとのせいなわけでー、
わるいのは、わたしじゃないわけー」
と言いながら、でんちゃん、ローソンのパン3つ目。
言っとくけど、これ、食後の話です。
ごはん食べた後、菓子パン3つ目というのは、
・・・・食べすぎちゃうか？
またそのパンが、デニッシュ生地に、ホイップクリームらしきものがはさまっていて、チョコレートコーティングまでされていて、さらに甘そうなドトールコーヒーとともにそれを食べてる。
弟のせいだけじゃ、ないぞ。
あなたは食べすぎです・・・
うさこ
「・・・ぉ、弟くんもめっちゃ食べる人・・・？」(･Θ･;)
でんちゃん
「あーもう、おもしろいくらい食べるよー。すごい図体でかいのー。身長は170台でふつうなんだけど、体重がね～～～、何キロあるのか聞くのもこわいけど～～、たぶんめっちゃあるよぉー
見てておもしろいくらい食べるのーー」
そういうでんちゃんも、じゅうぶん、見てておもしろいくらい食べてるぞ！
あーーっ！！
ディオールのハンカチにコーヒーなんかこぼすなよ！！！
うさこ
「家族全員、大食漢ファミリー？」
でんちゃん
「・・・・そうだなぁー、まあまあかなぁ・・・、
あ、でも、お兄ちゃんは痩せてる・・・」
うさこ
「なぬ？そんな食事してて、痩せてるだと？」
でんちゃん
「あの人は昔っから細い。食が細いしぃー、根性もないしぃー、今にも倒れるんちゃうかなー、
なんかねー、血圧もひくくてねー貧血っぽい？ のかな？ 青白い顔してるのー」
・・・・・いったい、どんなアニキだろう・・・・
でんちゃんは、でも、そのアニキにも野望があるんだ、と言いました。
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今日も、最後まで読んでくださって、ありがとう。
読んでくださってるみなさまに、感謝です！！
でんちゃん、家族全員がおもしろいです。
持ち物を見てるだけでも楽しいです・・・、歩くブランド百貨店のようなかんじ！
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