(昨日のお話のつづきです)


イタリア料理店につれて来てくれたはいいのですが、
みかこ先生は、ワインを次々に調子よくあけていき、
あげく、私がふと気づいたら、
テーブルの上に突っ伏してました。







みかこ先生は、そのまま本気で寝入りそうな勢いでした。



断っておきますが、ここは、「白木屋」でも「和民」でもありません。

めちゃ高級な、イタリアンのお店です。


間違ってもガツガツ食ってジャンジャン呑んでぐたーっと酔いつぶれるような店ではないと思います。



これ以上ほうっておくと、みかこ先生は閉店まで眠り続け、お店の人にポイッと放り出されそうな気がしたので、なんとか必死で起こして、駅まで歩きました。


電車の中で、
「あー、飲みすぎたなぁ、飲みすぎたなぁ~~~」
と、十回くらい、ひたすらボヤいてるみかこ先生。






だいじょうぶかしら・・・(゜д゜;)


と心配になったのですが、帰りの方向が違っていたので、


うさこ
「せんせー、おうちまで、気をつけて帰ってくださいね!! 途中で、行き倒れないでくださいね!!」

と4回くらい言って、




みかこ先生
「ハイハイわかってるわかってる、だいじょーぶだいじょーぶ!」

という、ナスビの乱切りよりももっと適当な返事に、よけい不安になりながらも、まあその場は、別れたのでした。




・・・・先生、無事に家まで帰れるのかしら。








・・・・非常に、不安だったのですが、


私もくたびれていたので、そのまま帰っちゃいました。







翌朝の日曜日。


朝の10時ごろ、携帯に、電話がかかってきました。
ディスプレイを見ると、みかこ先生です。


とりあえず先生が生きていることにほっとしつつも、電話を取ると、


みかこ先生
「おはよう、ちょっともう、最悪の朝だわよ!!」


という怒鳴り声。







うさこ
「・・・・は?」


みかこ先生
「昨日、私とどこで別れた?」


うさこ
「どこって・・・電車の中ですけど。私は電車乗り換えて、先生はそのまま乗って帰ったじゃないですか」


みかこ先生
「そうだっけ、あんまし覚えてないけど」


うさこ
「無事・・・家に着きました?」




おそるおそるたずねると、




みかこ先生
「着くわけ、ないやないか!!!」


という絶叫に近い怒鳴り声。




うさこ
「・・・・・ぇ・・・・・」(・・・・コワイ)



着くわけなかったら、
いったい、
どこで行き倒れになってたのですか・・・・



と、訊こうとして、なんだか言葉を発することが出来ず、一瞬その場で固まってました。


みかこ先生
「駅からさー、あたしの、マンションに行くまでの道、知ってるよね?」


うさこ
「はい、知ってますけど・・・」


みかこ先生
「あたしのマンション、丘の上にあるじゃん。
着くまでに、5分くらい、坂を上らなきゃいけないでしょ・・・、
あの坂が、どうにもこうにも。
弱った私の体では、無理でした」










うさこ
「・・・・・・ハ?」








みかこ先生
「酔ってるとねぇ、筋力低下してるわけよ。
脚力も、ないわけ。



あの坂をのぼる体力は、とてもとても、私にはなかった。


だから、坂の下のところのバス停のベンチで、寝てた」











先生?




酔っ払いのオッサンじゃなくて、
若い女性なんですけど。
しかも美人。きれい。







うさこ
せ・・・先生、そんな危ないことしたんですか!!!
夜中ベンチでひとりで酔って寝てたんですか!!!
襲われませんでした!!!?」


と、心臓止まりそうになりながらたずねると、
あっけらかんとした返事が返ってきました。





みかこ先生
「だいじょーぶ、ぜんぜん平気」






なにがどう平気なのかまったくわかりませんが、
よく平気だったなぁと思いました。
鉄の心臓・・・
度胸ありすぎます。



みかこ先生
「いや、ほんとはねー、駅から、カレシにクルマで迎えに来てもらおうかと思ったのよ。でも、よく考えたらね、クルマ持ってる彼氏とはみんな、別れてしまって、今の彼はクルマなくてさ。使えないよねえ」










・・・・・は?




うさこ
「あのー。ちょっときいて、いいですか?
彼氏と”みんな”別れたって・・・」





みかこ先生
「彼氏ね、もともと4人いたのよ。
二人はクルマ持ち、のこりはクルマなし」









・・・・・・あのー。




みかこ先生
「クルマ持ちのふたりとは別れたから、今は彼氏、ふたりしかいないけど」







ふたり”しか”???







うさこ
「先生・・・・4マタもかけてたんですね・・・」


私がアゼンとしながらそう言うと、


みかこ先生
「うん、でも、理想の男の条件を満たしてないことが判明したから、二人切って、今は彼氏二人だけだしさ」







・・・・あのー・・・・・







うさこ
「先生・・・・それでも、二股なんですね・・・」!(´Д`;)


私がさらにアゼンとしながらそういうと、
その次のみかこ先生のせりふが、衝撃的でした。
今年に入っていちばん衝撃的なせりふかもしれない。










みかこ先生
「二股かけたら、アカンの?
 法律で決まってないじゃん」









目からうろこがざっくざっくとこぼれ落ちるような気持ちでした。

法律まで持ち出されたら、もう泣きそうです。

昨日は昨日で、あんだけヤマのように条件がどうのと言ってたのに。




みかこ先生
「でも、4マタはオススメできないけどねー。
メンテナンスが大変・・・、めんどくさくて」



二股でもじゅうぶん大変だと、思います・・・・



なんだか、いろんな意味で、これからもみかこ先生とは適度に仲良くしていきたいと思ってしまいました・・・。





-------------------


今日も、最後まで読んでくださって、ありがとう。
読んでくださってるみなさまに、感謝です!!


クリックしてくださるとめっちゃ励みになってます!! → banner