本棚から、ぐうぜん、1冊の本を発見しました。
それは、「人体の不思議展」という展覧会のパンフレット本でした。
むかし、私も何度か展覧会に足を運んだものです。
この展覧会、人体標本がババーンと、んもういっぱい、ところ狭しと並んでいるというすげぇ展覧会です。
標本は、もちろん、全部ほんもの。
中には、妊婦さんとおぼしき方の人体標本も置かれていました。
おなかのなかに赤ちゃんが入っていて、かなり複雑な気持ちになったものです。
ここの展覧会の特徴は、標本が、いわゆるホルマリン標本ではないことです。
『プラストミック標本』という新しい画期的な技術で作成された標本です。
”新技術で作られたプラストミック標本は匂いもなく、また弾力性に富み、直に触れて観察でき、常温で半永久的に保存できる画期的な人体標本です。”
という説明がありました。
「人体の不思議展」って、もうだいぶ長いことやってるんだなぁ、と思いながら、本をぱらぱらと懐かしい気持ちでめくっていました。
日本各地のあちらこちらで、もう5年以上くらい開催されていると思います。
HPはコチラ→http://www.jintai.co.jp/main.html
この展覧会に関して、忘れられない思い出があるのです。
展覧会に、仲のよかった同級生の、まあちゃんと一緒に、行ったんですよ。
当時、私、高校生でした。
私のほうは、まあとにかくサエない高校生だったのですが(今もサエない)、
まあちゃんのほうは、筋金入りの美女でした。
肩くらいまであるくせ毛をいつも気にしては、手持ちのちいさなブラシで一生懸命とかしている姿の、愛らしいこと。
大きなウルウル瞳と、すらりととおった鼻筋に、赤い小さなくちびるは、フランス人形みたいでした。
肌もキレイで、それなのに本人は
「にきびが一つできたの」
といっては、コンシーラーで隠し、がんばってファンデーションを塗っていました。
そんなまあちゃんの志望学部は、医学部でした。
まあちゃん
「私・・・絶対、お医者さんになりたいの。
だから、お勉強もがんばるんだ」
と日ごろから言っていた彼女が、「人体の不思議展」を見逃すはずはありません。
まあちゃん
「ねえうさこ、人体の不思議展って、興味ある?」o(^-^)o
うさこ
「あー、話きいたことあるよ。おもしろそうだねえ」
まあちゃん
「彼氏をね、誘ったんだけど、きもちわるそうだからやだって、断られちゃって。ねえうさこ、一緒に行こうよ?」o(^▽^)o
と、まあちゃんは、ポケベルを手の中でいじりまわしながら言いました。
・・・んまっ。
なつかしいなぁ。
当時、まだケータイよりもポケベルだったんですよ。むふふ。
かくして、うさこ、まあちゃんと一緒に、「人体の不思議展」に行きました。
で、彼女とともに、なまなましい臓器や人体標本の数々を見て回っていたのですが。
うさこ
「すごいねぇ、血管てこんなに細かいんだねぇ」
まあちゃん
「脳がまる出し・・・」
うさこ
「わっ。肺があるっ」
あちゃん
「肝臓って、こんな大きいんだ・・・」
うさこ
「神経ってこんなんなんだ!」
と口々に感嘆しあいながら、会場を歩いていました。
私は私で、はじめて見る標本の数々に、感動したり、驚いたりしながらも、夢中で見ていたんです。
・・・・で。
ふと、気づいたら、まあちゃんが隣からいなくなってました。
のんびりやさんの彼女のことだから、
自分のペースでどこかでゆっくり見てるのかなぁ、
と思ったのですが、
・・・それにしても、会場をぐるりと見渡しても、彼女の姿はありません。
トイレでも行っちゃったのかなぁ・・・
心配になって、トイレまで探しに行こうと思いました。
すると、入り口付近のところに、ちょっとした人だかりができていました。
なんの人だかりだろう、と思って、クビをちょいと伸ばして、のぞいてみると・・・・・!
(というわけで、いまから論文のツヅキを書かなきゃイカンことを思い出したため、
残りは明日に続きまするです)
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今日も、最後まで読んでくださって、ありがとう。
じつは、めちゃめちゃネムイです。
つねにネムイけど、いつも以上に絶好調に眠い。
この眠気をねむれない人に差し上げたい!