週末を利用して、とうとうやってしまいました。
前々から計画していた、この壮大な悪事。
・・・いえ。
壮大というにはミミっちいかもしれないけど。
でも壮大。と言いたい。
きっかけは、とあるカンファレンス(症例検討会議)でした。
PCで、「パワーポイント」というプレゼンテーションソフトを使って、
ある患者さんの現病歴やら、
治療方法やら、
検査結果やらを提示し、
その病態がどうなっているかや、
今後どういう治療をしていったらいいかなどを、
みんなでよってたかって話しあう、
という会議です。
私の先輩ドクターである、みかこ先生。
私と、みかこ先生、
カンファレンスのときに、
となり同士の席に座っていました。
夜遅くのカンファレンスで、
みかこ先生もだいぶお疲れの様子でした。
先生は、いつも身だしなみがキレイで、
ピシッとアイロンのあたったシャツを、
かっこよく着こなして、
髪もカーラーとかで巻いて、
イマドキなふんわりヘア、
つねに、めっちゃキレイです。
(もともとの顔立ちもきれいなんだけれど)
その巻き巻きキレイヘアも、
一日中、働きまくったあとでは、
ちょっと乱れ気味。
長いまつげに覆われた大きな瞳を、
むりやりのように開けて、
眠気を必死で押し殺しているようでした。
ちなみに、
私のほうは、つねにボサボサ頭なので、
髪型が乱れるとか乱れてないとか気にしなくても、
全然OKです(そういう問題か)。
とはいえわたしもへとへとに疲れていて、
くらーい部屋で、
プレゼン画面が映し出されているスクリーンを、
ぼけーーーっと見ていました。
みかこ先生
「・・・ひまだねぇ」
うさこ
「・・・」
みかこ先生
「私がヒマだって言ってるんだから、同意しなさいよ(怒)」
うさこ
「・・・・(゚∀゚;)はぁ」
みかこ先生
「ねむいなーーー」
うさこ
「ねむいですねーーー寝ちゃいそうですね」
みかこ先生
「この状況で寝るなというのは、拷問に近い気がするなぁ・・・。本気で寝てしまいそう」
うさこ
「ちょうど、暗いですしね。部屋」
パソコンをプロジェクタにつないで、
プロジェクタから壁にかかった大きなスクリーンに、
パソコンの画面が映し出されています。
みかこ先生
「あのスクリーンに映し出されてるのがさーーー。
こんなワケのわからん画像所見とかじゃなくてさーーー。
”ダヴィンチ・コード”とかだったら、まだ、寝ずに済んでるかもしれない。
こんな・・・やれ検査データがどうだとか、なんだとか、あたし、もーアタマ痛い。アタマ遺体。やっとれん」
うさこ
「Σ(´ⅴ`lll) 同感・・・」
みかこ先生
「ダビンチ公開まであと一週間かぁーーー観たいなぁ。観たいなぁぁぁーーー」
うさこ
「すごい、話題になってますよね」
みかこ先生
「おもしろそうだもんなぁ。だいたい最近、あたし、ぜんぜん映画観てないよ。チャーリーとチョコレート工場も観たかったけど、観てない。
アタシが観た一番最後の映画は、”天空の城ラピュタ”だよ」
Σ(´ⅴ`lll)
・・・いつの時代ですか。それ。
みかこ先生
「ねーねー。うさこが一番最後に見た映画って、なに?」
うさこ
「ええっとぅー・・・なんだっけ・・・・・」
一番最後に観た映画。
ええーーーっと。
なんだっけ。
ただでさえ浮世離れしてるのに、
映画にも、うとくなっちゃってるなぁ・・・
と、考えをめぐりにめぐらせて、
(あ! 思い出した!!)
と、
「私が一番最近観た映画は・・・」
といいかけると、
みかこ先生、すでに居眠りしていました。
・・・・・。Σ(´ⅴ`lll)
ま、そんなもんやね。
なんとか無事カンファを乗り切って、その後、会議室を出て、
病棟に戻るため、二人で廊下を歩いていると、
みかこ先生が、突然、真剣な顔でこう言ったんです。
みかこ先生
「うさこ・・・あのさ。あたし・・・・すごいこと、思いついてしまった」
うさこ
「なんですか?」
みかこ先生
「すんごい、いいこと。血圧300くらい上がりそうなくらい、楽しいこと」
どんな血圧ですか。
血管切れますって。
うさこ
「な・・・なんなのですか?」
このあと、みかこ先生が話してくれた話に、
私はクギヅケになってしまいました。
乙女たちの大作戦2 に続く。
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