今日もよろしくお願いします!

 

さて今日も千葉県トークです。

千葉県といえばなんでしょうか?

落花生?キャベツ?鴨川シーワールド?

違います。南房総市のトマトです。

 

聞いたことある人はほとんどいないと思いますが、語ります。聞いてください。

南房総市はここです。↓

 

自分も詳しい訳ではないのですが、ここのトマトは非常に甘いです!!

果物のようにパクパク食べられます。自分は非常にトマトが好きなので気づいたら30個ほどミニトマトを飲み込んでいました。

あまりにも旨味が濃いのでカプレーゼやトマトソースにすると最高です。付近の道の駅や直売所で売っているので、シーワールドついでにいらっしゃっていただけたら幸いです。

 

 

 

さて今日はsolitary fibrous tumor(以下SFT)についてです。

7/5に投稿した眼窩内腫瘍について切除検体の病理結果がSFTでした。

眼科になって初めて出会った疾患です。初学ですがまとめたいと思います。

 

SFTはhemangiopericytomaを含む線維芽細胞間葉系腫瘍です。

1931年に胸膜において最初に報告されました。

1)Klemperer P, Rabin CB. Primary neoplasms of the pleura: a report of five cases. Arch Pathol 1931; 11:385

そのため元々は胸腔内腫瘍と考えられていましたが、50-70%は胸腔外に発生します。

基本的には緩徐な進行を示し、再発・転移リスクは低いとされていますが、一部の腫瘍は悪性の経過を辿ります。

発症年齢は20〜70歳程度、平均で40歳代と比較的若年発症です。

性差はありません。リスクファクターで有意なものはありません。

 

術前画像診断では境界明瞭なmassとして描出されます。

MRIではT1 lowですが、T2ではlow〜highまであります。高度にコラーゲン化された細胞密度の乏しい腫瘍ではT2 low、高い細胞密度、高い血管成分、壊死や粘液性変化があるとT2 highとして描出されます。

ガドリニウム造影MRIも診断に有効です。腫瘤内へ発達した流入血管が認められ、術中の多量出血が予想される症例では術前動脈塞栓術が行われる場合もあります。

 

治療は外科的な完全切除です。取り残すと再発します。

外科的に完全切除ができ、かつ高リスクではない場合は術後化学療法、放射線療法は不要であると考えられています。

もし断端陽性だった場合、残存病変の切除が可能であれば再手術、不可能であれば術後放射線療法を行う可能性があります。

局所的に進行した切除不能または転移性SFTに対しては化学療法が用いられることもあります。

SFTの遠隔転移の一般的な部位は、肺、肝臓、骨、および脳です。

 

病理診断が難しいとされていましたが、2013年に疾患概念が変わり一番特異度の高い検査はSTAT6の発現といわれています。

軟部腫瘍専門医師が少なく、診断に苦慮することが多いそうです。💦

 

SFTの予後予測の決まったconsensusはありませんが、下記の論文にCase series+Literature reviewがまとめてありましたのでご覧ください。

3)Lester D.R. Thompson, et al. Orbit Solitary Fibrous Tumor: A Proposed Risk Prediction Model Based on a Case Series and Comprehensive Literature Review. Head Neck Pathol. 2021 Mar; 15(1): 138–152.

自分は論文をまだまだ読み慣れていないので少し読むのに時間がかかりましたが、リスク分類についてよくまとめられていると思いますのでさらっとご覧いただけたらを思います。

表にまとめたものです。

 

眼窩内のSFT切除後にmarginが陽性で、眼窩内容除去術を行っても長期経過で再発した症例もあり長期でのfollow upが必要である可能性が高いと思われます。

4) Carrera M, Prat J, Quintana M. Malignant solitary fibrous tumour of the orbit: Report of a case with 8 years follow-up. Eye (Lond) 2001;15(Pt 1):102–4.

 

 

orbit疾患は専門性が高くて勉強していてとても楽しいです!キュンキュンします。

未熟ですのでまだまだ頑張ります!今日もありがとうございました。