※注意※

このお話はゲーム「スタデュバレー(switch版)」の二次創作です。


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第17話_ジャスと妖精

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ある日、博物館で、ペニーが子供たちの家庭教師をしていた。


「ふたりとも、宿題はやってきた?じゃあ、まず、ヴィンセントから、作文を読んでちょうだい。」


「はーい。僕の夢。


僕の夢は、お父さんと同じ兵隊になって、一緒にゴトロ帝国をやっつけることです。


そして休日は、お父さんとキャッチボールをしたり、みんなで海に遊びに行ったりしたいです。それが、僕が大人になってやりたいことです。」


「…そう。ヴィンセントは、優しいから、兵隊さんは向いていないような気がするけど…。お母さんや、サムにも、その夢を話してみてね。


じゃあ、次はジャス。」


「はーい。私の夢。私の夢は『お世話をする人』です。


マーニーおばさんは、いつも優しく動物や私やシェーンのお世話をしています。ペニーさんも、私達に勉強を教えてくれます。


勉強は嫌だけど、昔は難しくて読めなかった本も、少しずつ読めるようになりました。


みんなで遊んでいると楽しいし、本は、知らない事をたくさん教えてくれて、面白いです。


私も、大人になったら『お世話をする人』になって、美味しいタマゴをみんなに届けたり、ご飯を作ってあげたり、勉強教えてあげたり、寂しい人を笑顔にしたり、そんな素敵なお姉さんになりたいです。」


「そう…!いいわね。素敵なお姉さんに

なるために、必要なことを、ひとつずつ学んでいきましょうね。


じゃあ、次は読書の時間よ。本を選んで来てちょうだい。」


ヴィンセントは戦争の本を、ジャスは童話を手に取った。


本をペラペラめくると『足は大地に、理想は高く、心には愛を』という一文が、目に入った。


ふわり…と、風を感じて、振り返る。


展示エリアに飾られている、水色の結晶や、紫の石が、陽射しを受けて光っていた。





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つづく