※注意※

このお話はゲーム「スタデュバレー(switch版)」の二次創作です。「ラム酒」などゲームには出てこない単語・情報が出てきます。ご注意ください。全16話にっこり



↓第1話はこちら↓


https://ameblo.jp/october-rabbit-1010/entry-12788728185.html 





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最終話_人魚のペンダントの伝承
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三日後、結婚式はとり行われ、小さなこの町はお祝いムード一色だった。

五日後には、いつもの落ち着きを取り戻し始め、冬の気配を感じるようになった。

冬が間近に迫った秋の終わり、雨音に興が乗り、エリオットは小屋を出て、橋を渡り、奥の海辺に足を運んだ。


浜辺に並んだ海の幸を、たくさん見つけることはできたけど、林にたたずむご老体と出会うことはなかった。

「それはそうだ。今、僕が心に決めていること。それは、小説を書き上げることなのだから。」

内心つぶやき、打ち捨てられたラム酒の小瓶を拾い上げる。


橋を渡る。


彼の小屋の隣にある、朽ちたボートが視界に入った。

「そうだ、小説を書き上げたら、壊れたボートを直そう。」

エリオットは家の扉を開き、上着を脱いで、馴染みの机に座り、アヒルの羽が美しいペンを手に取る。

壁に掛けた絵画に眺め、それからペンを走らせた。




ボートで海に漕ぎ出すその日に、


僕は彼女に花束を…。




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おわり