※注意※

このお話はゲーム「スタデュバレー(switch版)」の二次創作です。「ラム酒」などゲームには出てこない単語・情報が出てきます。ご注意ください。全16話にっこり



↓第1話はこちら↓


https://ameblo.jp/october-rabbit-1010/entry-12788728185.html 





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第10話_人魚のペンダントの伝承
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弟は、生きるため必死で働いた。

海賊船の長い夜、目をつむって故郷を思い描いた。

あの人魚は、今でも兄の帰りを待っているのだろうか…。




長い年数が経ち、弟は、年老いた。

年季が空けた海賊達は言い、解放されることとなった。


青い巻き貝のペンダントを返してください。

兄の形見なのです。

どうしても、どうしても、返してほしい。

思わず涙がこぼれ、膝をつく。


その様子を見て、海賊の船長は、

ペンダントを、年老いた男に放り投げたのだった。





月日を重ね、年老いた男が、故郷の村に帰ってきた。

村の様子は変わっていたけれど、またこの土地を歩けることが、嬉しくてありがたかった。



指折り、雨を待つ日々が続いた。

あの人魚は、どうしているのだろうか。

また、あの場所で会えるのだろうか。

それとも、もう会うこともないのだろうか。



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つづく