初恋のときめき | 今日も感謝感激雨霰この際槍でも鉄砲でも降ってきやがれって降ったら困るがなるようにするしかないでしょね
父が他界し、もう20年が過ぎた。
えっ、そんなになるのか?
あぁ、私の歳は、その当時の母の年齢に近づいている。


「あなたの歳には結婚してた」だの、「あなたの歳には、あなたを産んでた」だの、「あなたの歳には…」と、ことあるごとに、母から言われ続け、十数年になる。
ここ数年は返答に「ご縁が薄くてごめんなさいね、今日今にでも子供産むつもりはあるんだけど、相手がいないことにはねぇ。」と悪態をついてしまう始末。

で、だ、そんなことはどうでもいいのだが。



先日のこと。

『お父さんと結婚する、知り合うずっと以前に、初恋だった相手から、今朝、突然連絡が来た』と興奮気味に話す母の声が寝起きの耳に飛び込んできた。
寝惚けた頭で、『何が起きたの?』と問い返すと、『何を着ていこうかしら』と母。

え、何、どこにどうやって何でどうして連絡が来たの?
と私。

昨日から携帯電話に非通知で何回か着信して、なんだろうと思ってたんだけど、今朝恐る恐る出たら、Nさんだったの!
と母。

だから、なんで40年近く連絡とっていない所在もわからなかった人がお母さんの携帯番号知ってるの?
と私。

このあいだ下宿先のKさんの所に来たんだって。Oさんとか一緒に皆で会ったらしいの、なんで私を呼ばないのかしらって感じなんだけど。東京に行ってからも仙台には年に何度か来ていたみたい。
と母。

で、いつ会うの。
と私。

ランチご一緒しませんかって。
と母。

ほとんど噛み合わない、出てくる名前もわからない会話だったが、ときめいている母はなんだか可愛らしかった。

40年たっても会いたいと思ってくれる人がいる母が羨ましく思える。





待ち合わせ場所聞き出して、こっそり覗いてみたい。