学習者は、母語とも目標言語とも異なる
個別の言語体系を持つと言う仮説
その別個の言語体系を中間言語と呼ぶ
学習者のある時点での目標言語能力
常に第一言語と目標言語の間に位置し、
目標言語に近づいていく
学習者のある時点での目標言語能力、発展途上にある言語体系
中間言語の特徴 (1972)
- 体系性:ある習得段階で、ある要因等が運用に作用し、その規則に体系があること。
- 普遍性:ある習得段階においても連続体においても、その体系が一貫していること。
- 浸透性:過剰般化や母語などの転移から影響を受けて変化しやすいこと。
- 遷移性:浸透性の結果、常に流動的な状況にあり、発達に応じて体系が改訂されること。
- 変異性:同一個人内で同じ意味を表すのに種類の異なった言語形式が出現すること。
中間言語という概念が登場するまで
第二言語習得研究における主な手法は、
学習者の誤用から、目標言語と学習者の母語との違いを研究する
いわゆる誤用分析が中心だった。
しかし学習者が発した誤りを研究するだけでは、
回避など誤用以外の問題点を扱えないことから、
「学習者言語の自律性」を重んじる中間言語分析が注目されるようになった。
中間言語研究が進むにつれて、
学習者の誤用が固定化する「化石化」
化石化を引き起こす要因として、以下の5つ
1.言語転移
母語から受ける影響
良い影響のことを「正の言語転移」
悪影響のことを「負の言語転移(=母語干渉)」と言います。
2.訓練上の転移
教え方がまずかったために、間違って勉強してしまった
3.過剰般化
言葉のルールを適用の範囲外にまで拡大してしまったために起こった誤用
4.学習ストラテジー
学習者の勉強の仕方がまずかったために起こる誤用
5.コミュニケーション方略
学習者が目標言語を学習する際に用いる方略によっておこる
キーワード
言語転移
誤用分析