だいぶ前に、テレビのショッピングチャネルで、

 

「アブトロニック」

 

と言う製品があったのを覚えていますか?

(今もあるのかな?)

 

電動パッドのようなものをお腹にはって動かすだけで、

割れた腹筋が出来る代物です(笑)。

 

アメリカでは、独特の作り込みで、テレビショッピング用の

コンテンツとなる製品が多いと思います。

それらのコンテンツは、日本の深夜に放映されていたり

します。

 

我々日本人にとっては、

 

「さすがに、そりゃないでしょ!」

 

と突っ込みたくなるような製品が少なくないです。

 

でも、そういったことを思いつく「発想力」そのものと、

それを形にしてしまう「具現化力」には、

本当に感心させられます。

ある意味でアメリカらしいと思います。

 

次に新しい製品のテレビショッピングコンテンツを見る時は、

「そりゃないでしょ!」と突っ込むのはやめて、

謙虚に着眼点や具現化力を学ぼうと思います。

 

そのアメリカらしい発想と具現化力を身につけて、

日本に逆上陸することを夢見てみましょうかね(笑)

海外に赴任することになったら、日本人の同僚や友人が

心強い存在になることは間違いありません。

 

でも、よく言われることですが、日本人を付き合いの

中心にするのではなく、是非とも現地の人とも交流し、

現地の生活を体感して下さい。

 

習慣、文化、消費者にとっての貨幣価値等々、

やはり実際に現地の生活にどっぷり使ってみないと

分かりません。

 

現地のことを感覚的に理解することは、

事業戦略・戦術を立てる上でも、もちろん重要ですが、

現地人の同僚・部下と接する上でも、極めて重要です。

例えば、同僚や部下の悩みは、必ずしも仕事に関連する

ものだけではなく、多岐に亘ります。

日常生活に起因する悩みを抱えていて、それが

仕事のモチベーションに影響を与えているのかも知れません。

その悩みが、現地の習慣に起因するのも、良くある話しです。

そんな時に、現地のことを分かっているのと、

そうでないのとでは、傾聴力にも大きな差が出ます。

また、現地の事情を分からず、日本の感覚で的外れな

アドバイスをすると、信用を失うこともあります。

 

と言うことで、現地の生活を理解しておいた方が、

何かにつけ、得策です。

 

せっかくの海外赴任ですので、現地ライフを満喫してみて下さい!

日本企業の海外進出先において、多くの場合は、

自社と競合、或いは、似たような事業が存在すると思います。

もちろん、自社と似たような事業が全く存在しない、

「ブルーオーシャン」的な進出先もあるかも知れませんが、

それは少ないケースのような気がします。

 

進出先に常に自社と競合する、或いは、似たような

商品やサービスが存在する以上、「差別化」が重要になります。

もちろん、他にも重要な要素は山のようにありますが、

最も効率的なのは、差別化された製品を、ターゲット顧客に

効率よく認知してもらうことでしょう。

(もちろん、言うほど簡単ではありませんが・・・。)

 

だだ、ここで注意が必要です。

と言うのも、差別化を追求しようとすると、ワナに陥ることが少なくないです。

 

進出先に存在する競合し得る商品やサービスと自社のそれらを

比較すると、いとも簡単に相違点が見つかると思います。

文化や習慣が違う国で開発され、普及した商品やサービスなので、

目的は同じでも、細かな違いがあって当たり前なのです。

 

で、この「差」を差別化ポイントだと思い、進出先市場に投入すると・・・、

 

運よく成功する可能性もありますが、残念ながら多くの場合は失敗します。

 

僕もこの失敗はしたことがあります。

原因は簡単で、自分視点で「差」と思っていたことは、

その国のターゲット顧客にとって意味のある差異、

つまり「有意差」でなかった、と言うことです。

 

これ、言葉にすると、すごく簡単な話しに聞こえます。

でも、自分が当事者になり、資源と時間が限られていて、

進出先のことも良く分からない中では、起こりやすいエラーだと思います。

 

新しい市場に進出する際は、

 

誰をターゲット顧客にするのか?

 

何がターゲット顧客のベネフィットになるか?

 

を繰り返し自問自答しながら、商品戦略を検討していきましょう。

 

アメリカで仕事をするようになって、驚いたことの一つは

ファブレスのメーカーが多いことです。

つまり、自社工場を持たないメーカーです。

 

現在、このモデルで最も成功している企業の一つが、

アップルではないでしょうか?

iPhone、MacBook Air等、アップルでは生産せず、

他社に委託しているのは、有名な話です。

 

僕は、これまでのキャリアはメーカー一筋です。

新入社員研修でも、自社のモノ作りのこだわりを

叩き込まれましたし、そのような企業姿勢が、

高品質の日本製品の海外での飛躍を支えていると

思っていました。

 

確かに、この考えは間違いではないですが、

それが全てでもありません。

 

アメリカに来て、その当時に働いていた業界での

売れ筋の製品を見ると、ほとんどが他社による

OEM生産でした。また、会社によっては、

生産だけではなく、開発すらも完全にOEM企業に

任せているところもありました。

 

これは、当時の僕にとっては大きな衝撃でした。

と言うのも、自分達の製品は自社で作るが当たり前だと

思い込んでいたからです。

 

「他社に開発、生産を任せるなんてありえない!」

 

と思いつつも、

 

結局、売れているのはそのような製品です。

 

また、

 

「委託企業の利益も載せないといけないので、結局

 原価高になるに違いない!」

 

と思っていても、

 

調べてみると、モノによっては自社生産品より安い。

 

「自社で開発、生産しない製品の競争力はどこにある???」

 

との疑問が、ぐるぐる頭を巡っていました。

 

いろいろと考えるうちに思ったのが、僕は営業やマーケティングの

仕事をしていたと言っても、発想起点は「工場」でしかなかった、

と言うことです。

 

「とにかく良いモノを!」

 

と言う考えだったのかも知れません。

 

一方で、ファブレスの競合企業は、マーケティング・カンパニー

だったんですよね。

 

彼等が「いいモノ」と思うかはどうでも良く、消費者が欲しそうなものを見つけて、

外部企業に作ってもらい、彼等はコミュニケーションを含む

マーケティングに集中する形です。

 

僕らは、間違いなく、「良いモノ」を作っていたと思います。

でも、「売れていた=消費者の指示を得ていた」のは、

ファブレス・メーカーの製品でした。

 

もちろん、広告出稿量の差等も影響したと思います。

でも、痛感したのは、開発段階からのマーケティング発想力の差です。

当時の僕らは「良いモノ」が、まず最初の発想起点だった気がします。

一方で、競合は「消費者が欲しそうなもの」から企画が始まっていました。

この時点で、「マーケティング」で、大きな差が生じていた訳です。

 

こうやって、「やはりアメリカは、マーケティングの本場」だなと

痛感させられながら、僕のアメリカでのキャリアはスタートしました。

今更ですが、マーケティングは、アメリカで発祥した考え方だそうです。

 

歴史的に見ると、日本ではまだ新しい考え方なのかも知れません。

 

マーケティングの定義は、必ずしも統一されてなく、

まだ千差万別と言った感は否めないと思います。

 

また、ビジネスの機能で、大抵の機能は、以下のようにきちんとした

日本語があります。

 

SALES = 営業

ACCOUNTING = 経理

FINANCE = 財務

LOGISTICS = 物流

 

でも、MARKETINGには、きちんとした日本語の対訳がなく、

今でもマーケティングです。

 

もちろん、「広告」、「販促」等の日本語はありますが、

これらは、あくまでもマーケティングのひとつの機能に過ぎません。

 

マーケティングは、定義しにくい。

また、簡潔な日本語の対訳も付けにくい。

それだけ、日本人にとって、まだまだ複雑で奥深いのだと思います。

 

一般論で言うと、日本人は、まだまだマーケティングの伸びしろが

多い人がほとんどたと思います。もちろん、私も含めてです。

 

他の能力と同じで、マーケティング能力も一朝一夕では

身につきません。

 

でも、

 

「そもそもマーケティングって何?」

 

「マーケティングはどうあるべきか?」

 

等々、常に自問を続けていくと、少しずつ意識が変わり、

マーケティングな視線で物事を捉えるようになってきます。

 

まず、「マーケティングって何?」の自問を続けることから

始めませんか?

詳細は忘れましたが、「罪の文化」と「恥の文化」

と言う考え方を学校で習った記憶があります。

 

言うまでもなく、欧米が「罪の文化」で、

日本が「恥の文化」だそうです。

 

同じアジアの中でも、日本は特に「恥の文化」の傾向が

強いかも知れません。

 

傾向的な話になりますが、英語で話さないと行けない時、

日本人は、

 

「下手だから恥ずかしい」

 

「通じなかったら恥ずかしい」

 

と思い、恥ずかしそうに話したり、そもそも

恥ずかしいが故に話さないことが少なくないと思います。

 

勇気を振り絞って話しても、相手から

 

「なんて言ったの?」

 

と、質問されようものなら、

 

「やっぱり、下手だからダメだ」

 

「通じなかった」

 

と、再び恥ずかしい思いをしたり・・・

 

でも、恐らく、周りの人は気にもしてないんですよね。

だったら、恥ずかしいと思い込み、躊躇することで

得することは何もないです。

従って、そのような機会では、勇気をもって、元気よく

英語で話をしましょう。

 

一方で、中国人や韓国人は、英語が上手でなくても、

恥じることなく、一生懸命言葉を発して、自己主張する人が多いです。

 

単語を並べているだけで、全くセンテンスとして英語を話せない人でも、

自信を持って、話しかけて来ます。

全く恥じることなその姿は感心させられます。

我々日本人も、この「図太さ」を身に着けたいものですね。

 

英語が上手下手より、自分の意見・考えを主張出来るかどうか、

の方が重要だと思います。

 

と言うことで、英語を話す際、必要以上に恥ずかしがらずに、

もっと勇気を持って、積極的にコミュニケーションしましょう!

少し偏見めいているかも知れませんが、

以下のような遣り取りに心当たりはないでしょうか?

 

部下:「とにかく、一生懸命、頑張ります。」

 

上司:「とにかく、頑張って。よろしく、頼むよ。」

 

日本には、「以心伝心」という言葉もあるように、

そこまで細かく、具体的に言わなくても

話が通じることがあります。

 

でも、「頑張ります」って、「何を」、「どのくらい」、

やることなんでしょうか?

 

また、「よろしく」って、「何を」、「どのくらい」、

やって欲しいんでしょうか?

 

これ、対日本人のコミュニケーションでも良くないですが、

言うまでもなく、アメリカ人にはほとんど通じません。

 

英語の授業で、「SVOC」となりましたが、

主語、動詞、目的語、補語をはっきりさせないと、

アメリカ人とのコミュニケーションは成立しにくいです。

 

理解してもらったつもりでいたら、蓋を開けてみたら、

「・・・」と言うのはよくある話です。

 

以前のブログで、目標設定で、「SMART目標」について

書きました。

 

SMART目標:

http://ameblo.jp/ocshacho/entry-12221122165.html

 

以下の単語の頭文字を取って、SMARTです。

 

Specific (詳細、具体的)

Measurable (計測可能)

Atteinable (達成可能)

Realistic (現実的)

Time Related (達成期限付き)

 

英語でアメリカ人に指示や依頼をする際は、

対日本人以上に「SMART」となるよう気をつけて、

コミュニケーションして下さい。

 

意識するだけで、コミュニケーションの成果が

大きく変わること必至です!

 

 

今年は、公私共に移動が多い都市のようです。

年が明けて4月末までの間に、既にアメリカと日本を3往復しました。

これだけの頻度で往来するのは、10年以上ぶりです。

若い時はへっちゃらでしたが、年を取ってくると少し堪えます。

 

僕はアメリカに移住して、15年近くになります。

アメリカが好きだから、今でもアメリカで住み、働いているのです。

 

僕は日本で生まれ育ったので、もちろん日本は大好きです。

でも、何故か、若い時は、日本のことを誇れない自分がいたのも事実です。

学生の時にヨーロッパへの留学機会に恵まれ、その後仕事でも、

頻繁に海外出張する機会にも恵まれました。

当時は、海外に出る機会が増えるに連れて、日本の良さを見つめ直すより、

「やっぱ日本って息苦しい国だな~」のように思ったりしていました。

 

若かったんでしょね。

でも、今ははっきりと言えますが、やはり日本は素晴らし国だと思います。

経済発展を支えた日本人の勤勉性、道徳性、規律、細部への拘り等々、

日本人として世界に胸を晴れることだと思います。

また、人々の思いやり、奥深い歴史、伝統、食文化等々、日本ならではの

素晴らしさが本当にたくさんあります。

だから、外国人観光客のリピーターも多いのでしょう。

 

この年になって、日本に行く度に、日本の素晴らしさに魅了され、

日本と言う国を誇りに思うようになってきました。

 

今年は高頻度で日本を訪れてるので、尚の事、

「アメリカもいいけど、日本もいいじゃないか!」と思います。

 

ただ、気になることが。

なんか日本元気ないな・・・。

もっと元気を出して、素晴らしさをアピールして、

国際社会に貢献していきましょう!

 

僕も海外に住む日本人として恥じないよう、

元気を出して、日々頑張り続けます!

・・・が、まだ足りませんでした。

 

今年の1月半ばを最後に、4ヶ月近くブログをサボってしまいました。

 

いつもより出張が多かった、

 

風邪をこじらせて長引いた、

 

等々、「言い訳」を言い始めると、山のように出てきそうです。

 

でも、原因は自分自身の習慣力と継続力の弱さです。

 

いつもより出張が多い等、「通常外」の予定が多い時の

対応方法も兼ね備えていませんでした。

 

イチロー選手も言っていましたが、

とにかくすごいところに到達するには、

何よりも「継続力」が重要だそうです。

 

自分にはだいぶ習慣力と継続力が備わってきたと

思っていましたが、まだまだでした。

反省です・・・。

 

でも、反省は新たな学びの機会でもあるので、

前向きに受け止めて、善処していきます。

 

と言うことで、また少しずつブログを再開しますので、

ご愛読よろしくお願いいたします。

アメリカのビジネスを見ていると、仕組化から起業の

流れが本当に上手だと思うことが多いです。

 

仕組化の代表的なものを挙げると、チェーン展開、

フランチャイズ展開、ネット化等々が挙げられますが、

これらは全てアメリカで発祥したものです。

 

もちろん、日本でもアイデアを仕組化して起業する人は

たくさんいます。でも、日本発の新規事業で世界的に

大きく普及したものは少ないかも知れません。

 

なぜ、アメリカでは世界規模で大きく普及する新規事業が

次から次に出てくるのでしょうか?

 

当たり前のようで難しいことですが、アメリカでは最初から

世界を目指して起業する人が多いと思います。

起業の動機は千差万別でしょうが、何らかの形で世界的に

インパクトを与えることを最初から視野に入れていると思います。

 

次に思い浮かぶのは、柔軟性と即動力です。固定概念に縛られず

物事を柔軟に捉え、そこから浮かんだアイデアを一気に仕組化して

展開しているように思います。

 

あと、自分の能力と可能性に限界を設けていない人が多いのかも

知れません。

 

と、書くと、当たり前のようなことばかりですが、これが難しいんです。

当たり前のことをきちんとやること自体も難しいですが、

情熱を持ち続けてそれを徹底的に続けることはもっと難しいです。

 

こんなアメリカ人の強みも参考にしながら、日本人ならではの

感覚も組合せて、僕ももっと成長して行こうと思います。

 

まずは、自分の能力と可能性に勝手に限界を設けないところから、

始めますかね?