こんにちは。

太田です。

飛び飛びの更新ですみません。

めっきり寒くなってきましたね。

さて、前回はGW前までの話をしていました。

幹部候補生学校にもGWがありました。

しかも土日を挟んだ9日間も!

まだ1ヶ月しか教育を受けていないものの、

1年くらい外の世界と隔絶させられていた感のあった

幹部候補生にとっては、非常に楽しみでした。

ただ色々制約があって、休暇間の行動予定表の提出に始まり、

休暇中には自動車の運転は原則禁止。

海外旅行については事前1ヶ月前に申請をしていないと

渡航できない。しかも共産圏については諸事情にて

実質渡航禁止という形で、改めて日本国の軍隊に

入隊したのだなと感じました。

しかも過去GWを境に姿を消す候補生が多かったようで、

付教官から


「言えば辞めさせるから、身分証を携行したまま失踪するな!」


と口すっぱく言われてました。

自衛隊幹部の身分証については駐屯地に入れてしまうかも

しれないので、敵の手に渡るとまずいのです。

GWは地元に帰ってのんびりも束の間、

当時遠距離をしていた彼女のお守りで

ほぼ毎日会って、過ぎ去った気がします。

ただ、それでも忘れなかったのは、

最低2日に一回は5kmほど走ってました。

9日間何もしないと確実に体力が落ちて、

それが跳ね返ってくるのは

休暇明けの自分にですから。

完全に羽を伸ばすという感じではなかったなぁ。

しかも休暇明は第一発目の班長という役割。

そして、9日後、久留米到着。

休暇明けに休暇気分の一掃をすべく候補生隊

が何もないしないことは絶対にないだろうと

は踏んでいましたが、やはりありました。

午前4時に突如としてラッパが鳴り響きます。

訓練非常呼集!

「総員起床!昨日からの折よりの雨で筑後川が氾濫、

筑後川付近の民家に多数の被害が出ている模様、

現在第4特科連隊がその対応に当たっているが、

1候補生隊についてはこれを援護するべく次に

示す装備を装着し、速やかに舎前に集合せよ。

服装については、~、装備については背嚢、水筒、

弾帯、・・・。尚、班長については、人員を掌握した後に、

0410に集合報告完了。じごの命令については、後に下達、以上。」

飛び起きました。

飛び起きたものの、寝起きで頭が働かない中、

取り合えず班長大変だな~と思っていたら、

班長俺じゃん!?

早口でまくし立てられてた命令をうる覚えながら、

戦闘服に入れていた筆記具で文字通り、速記です。

付教官の怒声が飛んできて

「何、やってんだ、全員を指揮しろ!!」って。


「はい、第5区隊、支持された通りの手順で速やかに舎前に集合!」


「指示されたものって何だ!!バラバラで行かすのか!

中身の確認はしないのか!誰が統率を取るんだ!」


「はいい~」

ってな感じで、あの緊迫感は初めてであったことも

あり非常に鮮烈に記憶していますね。

なによりも関係ないのに午前4時に

ラッパで起こされる近隣住民の皆様には本当

に申し訳ないなという気持ちと

応援して頂いてありがたい気持ちがありました。

想定が戦闘行動ではなかったので、銃の搬出が

無かったのがせめてもの救いでした。


レンジャー課程ですと、これにプラスフル装備で


10kmくらいハイポート(小銃を持って走る訓練)

をするらしいです。

そんなこんなで、一人の離脱者(失踪者)

もなく、次過程が始まりました。