一生に一度のチャンスを掴んだのだ。
ダイスキなのに ファンクラブに入ることもなくライブに行くこともなく
ただ聴いていた。
がしかし、桑田さんが病気になったとき、いま、死んだら嫌だなってホントに思った。
年齢も重ねてきて、少し小さくなった桑田さんを見て、一生に一度は生で会いたいと思うようになった。
で、ここに来て ファンクラブに入会。
ライブに行くには、ファンクラブ必須だから。
そして、
一番初めに チャンスが来たのが ブルーノート東京のライブ。
こんな小規模で桑田さんに会える人数の倍率なんて 恐ろしいとわかっていたが
ダメ元でもいい。応募するだけだ。
見事に当たった。
うそだろう。
当日、会場で待ってる間。ドキドキが止まらない。
時間になって目の前を桑田佳祐が歩いて入って来た。
こんな近くに・・・・
すぐそこで 桑田佳祐の声が聞こえる。
手の血管が見える。
目じりの皺も見える。
CDで、イヤフォンで、車で聴いた 声が 目の前で聞こえてくるなんて
帰りに、目の前を通る桑田さんに 皆 手を伸ばしたから 俺も手を伸ばした。
左手の薬指に桑田さんの指が触れた。
ファンクラブに長い間 入っているコアなファンでさえ、こんなに近くに
桑田さんを感じたことがない人も沢山いるだろう。
大きなライブ会場に行ったこともない俺が
こんなに小さな箱の中で、直接会えるなんて・・・・
俺の 冥途の土産リストの きっと トップ10に入るだろう。
しかも トップクラスの。
まだまだ 集めたいな。冥途の土産を。