高校入試の滑り止めは大方終わり本命の公立入試を待つのみとなった。今年は春から幸先がよく、国立高専に推薦合格者を1名輩出する事が出来た。

 私の経営する塾は所謂優秀な生徒だけを集めたエリート養成所ではない。何故学ぶのか何故生きるのかを教える所であるので優秀な生徒が入門することは滅多にないが、卒業してゆく生徒達は立派になって巣立って行く。

 優秀な生徒だけを集めて、授業を行うことが出来ればどれだけ楽であろう。然しそれは本当の教育ではないと思っている。

 これまで私は登校拒否の子供や、日本語の分からない外国の子供達、理解の早い子、途轍もなく手のかかる子供、家庭の事情で授業料も払えない子供達を700人以上教えてきた。

 頭の良かった生徒の印象は余りないが、手のかかった子供達のことは良く覚えているし、今街中であってもよく話したりしている。

 私は教育とは教え育むことと理解しているので頭が良くなりたいだけの子供はうちの塾にはいない。第一、頭でっかちの人間を育てて何になるのかと思っている。

 よって学力の異なる生徒が一つの教室で勉強することになるのだが、吹きこぼさず、落ちこぼれさせることも無くどうにかうまくやっている。

 交通が便利になって埼玉や東京の学校に進学する生徒の数は益々増えてゆくだろう。古河市内にある県立高校は入学定員の更なる絞込みを行わないと、優秀な生徒は県外に流出してしまう。

 何はともあれ先ず、時代の流れ(少子化)に見合った定員の大幅削減から始めて欲しいと思う。