前回の続き。
夜8時。
やっと部屋に入れてもらったおちゃっぱーず。
先に部屋に入っていたアメリカ人2人(50代の女子旅だと思われる)。
「Welcome!隣にすわりなさい~!」(英語)
この悲惨な状況の中テンションが高い。
安堵のおちゃっぱーずはとりあえず呼ばれるがままその女性の横に座る。
あ~!!なんてやわらかい座り心地!!
さっきまでのかたい木の椅子とは大違い!!
「ほんとクレイジーな状況よね!!」(英語)
「あなたは英語が話せる?」(英語)
「ほとんど英語が話せません」
とつたない英語で伝えると、
「あなたは日本語?」(英語)
「YES!」
するとそれからは翻訳機を使ってたくさん話してくれた。
彼女の名前はバレンシア。
「さぁ、自己紹介しましょ!!」(英語)
と明るく仕切ってくれるバレンシアの友人。
アメリカ人女子旅、アメリカ人母娘、そしておちゃっぱーずの計6人。
「みんな、今日から友達よ!!」
「お腹すいたでしょ、私はお菓子をたくさん持ってるのよ!」
「ワインもあるわよ!」
…とでっかい鞄から出てくる出てくる…。
こんな状況でも楽しむアメリカ人たち。
悲観的になってたことが恥ずかしく思えてくる。
私も唯一残っていたチップスターを出す。
「ジャパニーズスナック!」
アメリカ人たちは、「プリングルスね!」と言う。
違う。チップスターだ。
一口食べてまた言う。
「プリングルスよ!」
私は必死に抵抗する。
ナビスコのチップスターだと。
でも違った。
今はヤマザキビスケットらしい。
とにもかくにもアメリカ人たち4人が楽しそうに話していても
仲間外れにならないように翻訳機で通訳してくれるバレンシア。
バレンシアの優しさには感謝しかない。
9時頃。
従業員が部屋に何か言いに来る。
バレンシア曰く、食事を用意しているとのこと。
さすがヒルトン!!
その食事がこちら。
ありがたい。
隣を見るとバレンシアが即食べ終える。
聞くとヴィーガンらしい。
そう、この肉料理はほとんど食べられないらしい。
それからもたくさんお話をし、スマホで見ているニュースの説明もしてくれた。
ここにいなければ情報を得られなかった。
不幸中の幸い。
今まで、
なんで私たちの部屋は2階なんだ。
4階以上だったら避難しなくて済んだのに。
…とマイナスなことばかり考えていたけど、
ここに来たことで情報をしっかりと得ることができた。
むしろよかったとさえ思えた。
この部屋に来て、2時間。
またエンジェルが戻ってきた。
何か言っているが英語が分からない。
アメリカ人4人がワ~!!と喜んでいる。
バレンシアが教えてくれた。
「部屋に戻れるわよ!!」
ついに解放!!
英語がわからなかったことにより少し遅れたがみんなで喜び合い、写真を撮ることとなった。
バレンシアとはメールアドレスも交換し、解散。
海外での避難。
なかなか経験することはない経験をした。
今回はワイコロア地区は何も被害がなかった。
本当に良かった。
被害にあわれた方には、心よりお見舞い申し上げます。
